日本経済新聞 関連サイト

住宅サーチ for Premium Life

TOPコラム欠陥住宅&トラブル対処のイロハ

欠陥住宅&トラブル対処のイロハ

“一生に一度あるかないかの高い買い物”といわれるマイホームの取得。もし多額の住宅ローンを組んで得たマイホームが欠陥住宅だったら、幸せになるはずの住生活も台無しです。2005年に発覚した「耐震強度偽装事件」を教訓に、欠陥住宅対策としての法規や制度なども整ってきています。ここでは、前半(Check Point1~7)で主に“欠陥住宅を建てないための方策”、後半(Check Point8~16)で“欠陥住宅を取得(新築&リフォーム・購入)しないための方策”を紹介します。(住宅ジャーナリスト/西村俊一)

Check Point17 番外編2/欠陥マンションを購入しないためのポイント

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • この記事をmixiチェックに追加
  • この記事をtwitterでつぶやく


 「Check Point1」~「Check Point7」では、住宅の新築ケースあるいは戸建て住宅の購入ケースでの欠陥防止策を紹介してきました。最後の「番外編2」では、新築マンションの購入ケースに関して欠陥物件を購入しないための重要ポイントを挙げておくことにしましょう。


〔ポイント1〕急成長の販売・分譲会社には要注意
 社歴の浅い会社で、業績を急に伸ばしているようなところは、注意する必要があるでしょう。中には、急成長の要因を“コストダウンの結果”と言う会社もありますが、この言葉が要注意なのです。


 建築コストは、そうたやすくダウンさせることができない性格を持っています。それは、安全性・耐久性・耐震性を維持するためには、一定レベル以上のコストをかける必要があるからです。つまり、“安かろう”は“悪かろう”に直結する恐れがあるのです。


 廉価販売で急成長している場合には、“安かろう、悪かろう”といった背景がある、と思った方が良さそうです。


〔ポイント2〕建物全体の構造にかかわる図面のコピーをもらう
 マンションを購入する場合、住戸の間取りや仕様を中心にチェックするケースがほとんどです。パンフレットなどもそれらを中心に紹介していますが、耐震強度偽装事件を機に、建物全体の構造にかかわる図面などもチェックする必要がありそうです。


 むろん、構造などの図面チェックは素人には無理ですが、図面のコピーをもらうこと自体に意味があります。もしもコピーの提出を拒むような販売会社なら、“何か裏がある”と思って良さそうです。


 図面のコピーを受け取っても、図面に問題がないかどうか、さらに図面通りに施工されたかどうかをチェックすることは、かなり難しいことです。建築の専門家に、図面と共に現物をチェックしてもらうようにすれば、ほぼ“問題なし”といえるでしょう。


〔ポイント3〕住宅性能評価書を取得しているかをチェック
 「Check Point11」で住宅性能表示制度について触れていますが、新築マンションでもこの制度を採用している物件があります。この制度は、販売会社などの売り主の申請に基づいて、国土交通大臣が指定した住宅性能評価機関が住宅の性能を評価し、その結果を表示するものです。


 具体的には、設計図書作成段階の評価結果「設計住宅性能評価書」と、施工・完成段階の評価結果「建設住宅性能評価書」とあり、これらの評価書を取得している物件であれば、おそらく間違いはありません。


 新築マンションの場合、購入者が工事の段階を一貫して見学チェックすることは危険が伴うということもあって困難です。


 ただし、耐震強度偽装事件が発覚して以降、販売会社の中には、躯体・構造などにかかわる工事の段階から、現場見学(説明)会を催すところや、工事の段階をビデオや写真などで購入予定者に公開しているところも出てきています。


 購入するしないにかかわらず、どのようにしてマンションがつくられるのか、その一端を知って勉強しておくことも大切だといえるでしょう。


[ポイント4]新築マンション購入の際には保険や供託のことを確認しよう
 2009年10月から「住宅瑕疵担保履行法」が施行されました。この法律の中身については、「Check Point10」で紹介しており、むろん新築マンションを取得する際にも、住まいを守る法律として適用されます。


 新築マンションを購入する際には、以下の点を確認しておくと良いでしょう。

(1)新築マンションを分譲・販売する事業者に対して、瑕疵担保責任履行のための「資力確保の措置」を講じているかをチェック。
(2)「資力確保措置」というのは、保険や供託の措置のこと。万が一、契約の目的物に瑕疵(欠陥)があった場合にはこれを補修したり、生じた損害を賠償するために、保険制度または供託制度を利用することになるが、事業者に対してはどちらの制度を採用しているか、その内容も含めてチェック。
(3)仮に、事業者が「資力確保の措置」等の説明を怠った場合には、法律違反となる。事業者は説明する義務を負うことになり、わからない点があれば十分に理解・納得するまで確認。
(4)購入に至った場合には、「保険」または「供託」に関する内容を契約書等の文書に盛り込むようにすると良い。

[ポイント5]「長期優良住宅」仕様のマンションを購入対象として検討!


 「Check Point12」で紹介した「長期優良住宅」は、長持ちする住宅の普及を目指す観点から、さまざまな優遇措置が講じられています。「Check Point 12」では新築一戸建てを中心にまとめましたが、むろん、マンションの場合にも対応できます。


 ただし、分譲戸数としては一戸建てに比べてまだ少なく、しかも限られたエリアでの分譲となっています。選択肢が限定されているうえに、「長期優良住宅」の仕様であるため、一般の物件に比べて割高と言えますが、まさに“長期”という長い目で見た場合、高い安全性・安心感が得られることやさまざまな優遇措置が講じられていることなどを考慮に入れると、“お買い得”といえるかもしれません。


 「長期優良住宅」タイプのマンションは今後、供給が増えることが予想されます。予算に合う物件がタイミング良く見つかれば、購入を検討するのも良いでしょう。


  • この記事をはてなブックマークに追加
  • この記事をmixiチェックに追加
  • この記事をtwitterでつぶやく


住宅ジャーナリスト 西村俊一

住宅ジャーナリスト。1944年生まれ。住宅新報社出版局「別冊住宅画報」編集長などを経て、1986年に独立。新聞・雑誌・書籍などに住宅関連記事を執筆のほか、単行本の編集に携わる。主な著書に「家づくり事典・知恵200」「知らなきゃ損する!家づくりの全費用&全資金」「困ったときに開く!家づくり(超)解決本」「マイホームかしこい住宅ローンの利用のしかた」「住まいの収納300の知恵」などがある。


バックナンバー

販売前おすすめ物件特集

住まいを探す

エリアを選択
駅名・地名を入力
新築マンション、中古マンション、新築一戸建て、中古一戸建て、土地、賃貸物件を、地図からまとめて検索できます。
おすすめ情報(PR)
※正しく表示されない場合はしばらくお待ちいただくか
こちらのリンクをクリックしてください
販売前おすすめ物件特集

 

このサイトについて

日本経済新聞社について