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三菱地所グループ、マンション用全館空調「新エアロテック」の実証実験

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実証実験住戸

 三菱地所レジデンス、メックecoライフ、三菱地所ホームは2月2日、快適・健康・省エネルギー性に配慮したマンション用全館空調システム「新マンションエアロテック」の開発に向けた実証実験を文京区のマンションで3月下旬に開始すると発表。その現場を報道陣に公開した。


 三菱地所ホームは24時間365日、家中を換気しながら快適な温度を保つ全館空調システム「エアロテック」を1995年に開発、これまで約6,000棟の新築住宅、100棟超の戸建てリフォームに搭載してきた。また、三菱地所グループが分譲するマンションでも2006年以降で6棟132戸に採用している。


 「エアロテック」は、花粉やPM2.5などをカットし、室内のホコリや化学物質などを屋外に排除する。1度単位で各居室の室温を設定できるのが他社にない特徴。同社の試算によると、年間の冷暖房費は約63,600円に抑えられる。壁やドアなどで空間を仕切る必要もないことから、空間デザインの制約も軽減できるメリットがある。


 設備機器の保証期間は10年だが、無償の定期点検を年1回実施しており、10年を超えても壊れたという声はなく、20年を過ぎても機器の交換を行わなくて済んでいる住宅も多いという。


 「新マンションエアロテック」は、従来のシステムを実現しながら、天井のダクト空間を使う代わりに二重床の床下空間を利用することでダクト工事が削減し、導入コストの低減を実現したという。


 メックecoライフ取締役・子安誠氏は、「真冬でも春や秋と一緒」とどこでもほぼ23度の室温が保たれている室内を紹介したうえ、「従来はダクトを確保するためにマンションでは階高が3.2m必要だったが、新システムは床下のふところ厚23cmで可能にした。将来的には18cmにする。イニシャルコストも200万円を150万円くらいまでに抑えるようにしたい。新規マンションでも三菱地所レジデンスの共同事業物件などに提案していく」と話した。


 無人の実験はすでに昨夏から行っており、これから自宅の建て替えやリフォームのために仮住まいを必要としている顧客に相場より安い賃料で貸し出し、今秋をめどにリノベーションマンションとして売却する予定。


グッドデザイン賞を受賞した今回の取り組み概念図

◇     ◆     ◇


 「エアロテック」を三菱地所ホームが開発したとき、爆発的にヒットするのではないかと思った。このシステムを搭載したあるデベロッパーの建売住宅も圧倒的な人気を呼んだのを記憶している。


 そして今、戸建ての実績が約6,000棟、マンションでも最近竣工した「南青山」を含め7棟だという。


 これが多いのか少ないのか、記者は判断材料がないが、やはり物足りない数字だ。コストがかかるうえ、まだまだ省エネや健康に対する認識・意識が薄いからかもしれないし、その快適性を享受し、効果の大きさを体感している人が少ないからだろう。


 しかし、2016年グッドデザイン賞の評価委員はこの取り組みに対して「分譲マンションの商品開発に風穴を開ける可能性がある」と言った。年間の冷暖房費が大幅に削減できるのはもちろんだが、花粉、ダニ、ホコリなどからも完全ではないが解放される。そのストレスを金額に換算したらいったいいくらになるのか。桁違いの額になる。これを訴えきれれば大ヒットする可能性を秘めている。三菱地所グループの総力を結集して取り組んでほしい。


床下の模型(ふところ厚は23センチ)

床の吹出口(320×200ミリ)

各居室の温度計(23度以上となっているのは記者団の人いきれのためか)

[2017/2/2 提供:RBAタイムズWeb版]

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RBAタイムズ 牧田司

第三企画(東京・新宿)が発行する住宅・不動産業界情報紙「RBAタイムズ」編集長。記事の大半を自身で取材・執筆している。月1~2回の紙面発行に加え、「RBAタイムズWeb版」で随時ニュースを配信中。紙面は住宅・不動産業界の親睦と発展を目的に業界関係者に無料配布しているが、広告を一切掲載せず、(第三企画も含めた)特定企業の利害にとらわれない編集方針をとっている。


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