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業界紙出身のベテラン記者・牧田司氏の独自取材記事。街づくり、団地再生、震災復興などがテーマ。愛情あふれた辛口コメントに注目です。本コーナーの記事内容に対するお問い合わせは「RBAタイムズWeb版」までお願いします。

隗より始めよ、記者クラブ制度の撤廃を

「ユニバーサルデザイン2020関係閣僚会議」

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 昨日(2月20日)、総理大臣官邸で第1回「ユニバーサルデザイン2020関係閣僚会議」が開かれ「ユニバーサルデザイン2020行動計画」が決まった。内閣府のホームページによると、安倍総理は次のように述べた。


 「昨年、リオデジャネイロ大会が日本選手団の大活躍により幕を閉じました。ひのき舞台で圧倒的なパフォーマンスを見せるパラリンピアンの姿に、障害者スポーツには人や社会を元気にする力がある、改めてこう思いました。


 次は東京大会です。これを世界一の大会とすべく、準備を加速させる必要があります。


 さらに、東京パラリンピック競技大会を契機として、障害のある人もない人と同じように夢を追い可能性や能力をもっと生かすことができる社会、共生社会を実現し、大会の最大のレガシーの一つとしてまいります。


 (中略)


 行動計画においては、特に今後、障害のある人に関する施策の検討及び評価に当たって、障害のある人が委員等に参画し障害のある人の視点を施策に反映させること、学習指導要領改正を通じ全ての子供たちへの『心のバリアフリー』教育の実施、街づくりのユニバーサルデザインに関する法律を含む諸制度の見直しに着手していただきたいと思います。


 関係閣僚はリーダシップを発揮し、大会の成功、 そしてその後共生社会の実現に向けて、この行動計画に基づき施策を実施していただくようお願いいたします」


◇     ◆     ◇


 この閣僚会議の取材案内のメールが先週末内閣府から届いた。おかしいとは思ったのだが、事務局のメールには「『街づくり分科会』『心のバリアフリー分科会』をご取材いただきました報道関係者様で、お名刺を頂戴した方を対象に送らせていただいております」とあったので、間違いないのだろうと考え首相官邸に向かった。安倍総理がどのように話されるか興味があったからだ。


 ところが、行ってみると玄関で10数分待たされた揚げ句、門前払いを食らった。記者クラブに加盟している報道機関のみに配信するメールを誤って記者にも送ってしまったというのが広報担当の説明だった。けんかしてもしようがないのですごすごと引き揚げた。


 この問題については多くの方が指摘しているので書かないが、悪しき記者クラブ制度は撤廃すべきだ。隗(かい)より始めよ。ユニバーサルデザインどころか、取材のバリアすら官庁も報道機関も取っ払えないでいるではないか。


 会議の模様は動画も配信されたので見た。安倍総理が話されたのは3分間くらいか。その間、ハトがえさをついばむように何度も下を向かれた。自分の言葉で話してほしかった。


 一つ言いたいのは、取り組みの動機だ。東京オリンピックを契機というのはいかがなものか。総理ご自身が話したようにユニバーサルデザインは、障がい者も健常者も大人も子どもも老いも若きもみんなが使いやすい施設や商品、情報をデザインすることだ。オリンピックが終わったらみんな忘れないようにしていただきたい。


 もう一つ、肝心なことを言い忘れた。子どもたちへの「心のバリアフリー」教育を実施するとのことだ。これはこれで結構だが、そもそも子どもに障がい者を差別する「バリア」などあるのだろうか。バリアを築くのはわれわれ大人であり地域だ。ここから改善しないといけない。


[関連記事] 共同宣言(案)は変 「ユニバーサルデザイン2020連絡会議」 (2016/12/19)


[2017/2/21 提供:RBAタイムズWeb版]

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RBAタイムズ 牧田司

第三企画(東京・新宿)が発行する住宅・不動産業界情報紙「RBAタイムズ」編集長。記事の大半を自身で取材・執筆している。月1~2回の紙面発行に加え、「RBAタイムズWeb版」で随時ニュースを配信中。紙面は住宅・不動産業界の親睦と発展を目的に業界関係者に無料配布しているが、広告を一切掲載せず、(第三企画も含めた)特定企業の利害にとらわれない編集方針をとっている。


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