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業界紙出身のベテラン記者・牧田司氏による分譲戸建てやハウスメーカーの新製品情報。愛情あふれた辛口コメントに注目です。本コーナーの記事内容に対するお問い合わせは「RBAタイムズWeb版」までお願いします。

ポラスグループ城東エリア進出10年 戸建てトータル1000棟達成へ

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「ヴィル・ボワール森下」

 ポラスグループの中央住宅マインドスクェア事業部の城東エリアの戸建て分譲が好調だ。都営新宿線瑞江駅から徒歩4分の7棟現場の「ザ・マインドスクェア瑞江」が9月末にモデルハウスをオープンしてからわずか1週間で完売し、同線菊川駅から徒歩3分の狭小敷地の全3棟「ヴィル・ボワール森下」も残り1棟。


 同事業部が東京に進出してから10年、城東と一部の千葉も含めると年間コンスタントに100~150棟を供給してきており、今年度中に1,000棟を達成するという。「目標は年間300棟」を掲げる東京東事業所所長・南部好克氏に話を聞いた。


周辺の街並み(右端が同社の戸建て)

◇     ◆     ◇


 「ヴィル・ボワール森下」は都営新宿線菊川駅から徒歩3分、江東区森下3丁目の準工地域にあった。現在分譲中の1棟の敷地面積は46.49平方メートル、建物面積は79.57平方メートル、価格は6,500万円。構造は木造2×4工法3階建て。建物は平成28年6月完成済。他の7,500万円と6,500万円の住戸は契約済みだ。


 ポラスグループの分譲戸建ては数え切れないほど見学してきた。「蔵のある街」プロジェクトがその典型例であるように、数棟の小規模でも“街づくり”にこだわるのが大きな特徴の一つだ。


 ところが、この「森下」は全くそうではなかった。狭小敷地の3階建てだ。工法が2×4だからだろうか、外観はモノトーンの角張った住宅だ。玄関を入ってすぐ2階に上がったのだが、ステップは13段しかなかった。これもポラスの住宅ではない。ポラスは1階の天井高を2.7m確保することを標準としており、階段のステップも15段が普通だ。


 “これはポラスの住宅じゃない”と思ったのだが、2階に上って企画意図を瞬時に理解した。不特定多数の万人向けの戸建てなど全然企図していないことが分かった。写真を見ていただければお分かりだろうが、造り手の強烈なメッセージが込められている。青のタイルを貼ったキッチン、モザイク模様のローテーブル、アンティーク調の家具、カフェに掲げられている黒板のようなタペストリーなどだ。


 これら家具調度品は好みによって変えられるものだが、記者が感心したのは1m以上ありそうな背の高いカウンターだった。リビングとダイニングをつなぐようで分ける発想が面白い。


 “木のポラス”もしっかり盛り込んでいる。床にはブラックチェリーの銘木挽き板が採用されていた。


ダイニング

◇     ◆     ◇


 中央住宅マインドスクェア事業部東京東事業所所長・南部好克氏はモデルハウスの椅子に座り、問わず語りに話し出した。


 「土地は14坪(46平方メートル)しかない。設計はどうしてもワンパターンになってしまう。立地からすれば何もしなくても売れることが分かっていた。従前の建物を解体する段階で『そのまま売ってくれ。言い値で買う』という業者さんも現れた。建てて売るより利益率が高いほどの条件だった。そこで考えた。間取りはどうしようもない、ペンシルハウスしかできない、街並みもつくれない。“街並みをつくる”をテーマにしてきたポラスグループとしていったい何をしたらいいのかと。原点が問われた。


 行き着いたのはこの深川かいわいをひたすら歩くことだった。歩いて、歩いて深川の歴史を学び、イメージをつくり上げた。昨年できたばかりの話題にもなった日本進出一号店の『ブルーボトルコーヒー』がヒントになった。そこにあるスペックでなくエモーショナルな部分に刺激を受けた。2006年に研修でニューヨークに行った時のことを思い出した。古い倉庫などをリノベしたアパートメントがたくさんあった。当時のアルバムを引っ張り出し、単品でもコストをかけ、この深川になじむ、分譲らしくない注文住宅のような突出した価値のあるものをつくらなくちゃいけないことを発見した」


◇     ◆     ◇


 この南部氏の“独白”にヒントがある。モノづくりにこだわる商品づくりがユーザーに評価されているのだ。南部氏は、近い将来、年間300棟の販売を目指すという。城東エリアでの同社の供給シェアは現段階では微々たるものだが、年間300棟となると他を圧することになる。今後の展開が興味深い。


リビング

[2016/10/20 提供:RBAタイムズWeb版]

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RBAタイムズ 牧田司

第三企画(東京・新宿)が発行する住宅・不動産業界情報紙「RBAタイムズ」編集長。記事の大半を自身で取材・執筆している。月1~2回の紙面発行に加え、「RBAタイムズWeb版」で随時ニュースを配信中。紙面は住宅・不動産業界の親睦と発展を目的に業界関係者に無料配布しているが、広告を一切掲載せず、(第三企画も含めた)特定企業の利害にとらわれない編集方針をとっている。


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