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業界紙出身のベテラン記者・牧田司氏による新築マンションのモデルルーム訪問記。愛情あふれた辛口コメントに注目です。本コーナーの記事内容に対するお問い合わせは「RBAタイムズWeb版」までお願いします。

究極の隈研吾マンション 豊島区庁舎と一体の「Brillia Tower池袋」

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「Brillia Tower 池袋」完成予想図

 南池袋二丁目A地区再開発組合、東京建物、首都圏不燃建築公社の3社は3月19日、建築家・隈研吾氏がデザイン監修した豊島区庁舎と一体開発される超高層免震マンション「Brillia Tower池袋」の記者発表会を行い、公募の結果、新庁舎・商業部分・マンションの総称として「としまエコミューゼタウン」に決定したと発表した。


 物件は、東京メトロ有楽町線東池袋駅から徒歩1分、またはJR池袋駅から徒歩8分、豊島区南池袋二丁目に位置する49階建て全432戸(非分譲110戸)の規模。専有面積は31.25~161.26㎡、予定価格は3,000万台~2億円、坪単価は330万円前後になる模様。東京建物(事業比率50%)と首都圏不燃建築公社(同50%)が参加組合員としてマンションを分譲する。設計・監理は日本設計。外観・一部共用部のデザインは隈研吾建築都市設計事務所。施工は大成建設。竣工予定は平成27年2月下旬。


 建物全体を「としまエコミューゼタウン」としたのは、地球環境に配慮した建物となっていることを効果的にアピールするため「エコ・ミューゼ」という言葉をキーワードとし、また、憩いの場として人々が自由に気軽に集う場、ひとつの街となるよう「タウン」という言葉に希望をこめたとしている。1階から10階までは区の庁舎と商業施設が入居する。


 建物の特徴は、東池袋駅と直結され、「官庁施設の総合耐震計画基準」で3分類中もっとも高い性能をもつ「Ⅰ分類」を満たし、災害時の防災拠点となるほか、停電時の非常用発電による72時間作動なども行う。都のマンション環境性能表示制度で満点の「星3つ」を取得している。


 また、隈氏が外観デザインやメインエントランス、メインラウンジなどを担当しているのも大きな特徴の一つ。区本庁舎ゾーンは台形状で、シースルーのソーラーガラス、透明ガラス、太陽光パネル、壁面緑化、木目調ルーバーを配し、10階から1階まで階段で降りられるようにするとともに、屋上庭園、エコミューゼを設置して、ジグザク上にせせらぎが流れるように工夫する。せせらぎにはめだかやカエルが生息できることも検討されている。


 住宅ゾーンには太陽光パネル、シースルーソーラーガラス、透明ガラス、カラーガラスを配し。全体として大樹に見立てた建物となる。


 これまで5,000件以上の資料請求、1000件以上の来場予約があり、ゴールデンウィークまで予約で満席となっている。モデルルームオープンは4月13日。


エントランス

車寄せ

◇     ◆     ◇


 道に迷い30分ぐらい遅れてしまったので、セレモニーに出席された高野之夫区長、杉原栄一・再開発組合理事長、隈研吾氏、六鹿正治・日本設計社長、柴山久雄・東京建物常務、倉林公夫・首都圏不燃建築公社理事長などの話は聞けなかったが、最高のマンションであるのは間違いない。


 建物のプレゼンテーションには隈氏と六鹿氏も出席。隈氏は「新宿や渋谷とも競争できるまとまりのある面白い街になる。全体を大きな樹のようにした。10階から階段で下に下りられるような工夫は世界的にも珍しいし、水も流す。街と緑と庁舎が一体となった新しいモデルをつくった」と語った。六鹿氏は「安心・安全の取り組みやユニバーサルデザインにも力を入れた」と話した。


隈氏(左)と六鹿氏

◇     ◆     ◇


 問題の価格だ。記者は昔からこの「池袋」は好きになれない。歓楽街のイメージでしかない。過去、たくさんのタワーマンションも分譲されたが、記者の相場観からしたら坪単価300万円が精一杯だと思ってきた。


 ところが坪単価は330万円ぐらいになるという。これをどう評価するかだが、隈氏がデザイン監修したことで坪10~15万円の価値はあると見た。


 隈氏が手がけた首都圏のマンションでは、三井不動産レジデンシャルの「原宿」と「神楽坂」があるのみだ。この2つのマンションも素晴らしいが、今回は規模がけた違いだ。10階から1階まで下りられる階段を設け、豊島区の生態系を体験できるせせらぎも設けることなどは隈氏しかできない。


 住宅ゾーンも全体に丸みを帯び、4隅は垂直ではなく、11階から16階部分は末広がりになっている。隈氏は「垂直だったらビルみたいではないか」と話したように、これもまた隈氏のこだわりだ。建物全体を樹木のようにしっかり大地に根を張り、空に向かってのびやかに伸びる樹そのものだ。共用部のデザインにもいかにも隈氏の好みである格子がたくさん用いられている。間違いなくこれだけで価値がある。究極の隈研吾マンションだ。


 もう一つはやはり区庁舎との一体開発である点で、これだけでも坪単価に換算したら10万円の価値はある。屋上庭園、壁面緑化、せせらぎの管理にどれほどのコストがかかるか分からないが、市民が憩える空間ができるのは確かだ。この二つを合わせると坪330万円も納得だ。東京建物の記念碑的マンションになる。


 参考までに。外周にせせらぎを設けたマンションは記者の記憶に間違いがなければ1件だけある。チームネットの代表・甲斐徹郎氏がコーディネーターとなって建設した経堂のコーポラティブマンションが確かそうだった。


模型

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[2013/3/19 提供:RBAタイムズWeb版]

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RBAタイムズ 牧田司

第三企画(東京・新宿)が発行する住宅・不動産業界情報紙「RBAタイムズ」編集長。記事の大半を自身で取材・執筆している。月1~2回の紙面発行に加え、「RBAタイムズWeb版」で随時ニュースを配信中。紙面は住宅・不動産業界の親睦と発展を目的に業界関係者に無料配布しているが、広告を一切掲載せず、(第三企画も含めた)特定企業の利害にとらわれない編集方針をとっている。


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