住宅最前線 こだわリポート
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「くらしノベーション研究所」の知見生かす 旭化成「アトラス上大岡」

「アトラス上大岡ヒルズ」完成予想図
旭化成不動産レジデンスは1月26日、マンションと戸建ての一体開発を進めている「アトラス上大岡」の記者発表会を行った。旭化成の社宅・グラウンド跡地に建設するもので、マンション「アトラス上大岡ヒルズ」(全139戸)は3月上旬に分譲予定で、戸建て「アトラス上大岡ガーデン」(全33区画)は1月7日から販売を開始した。
物件は、京浜急行線・横浜市営地下鉄上大岡駅からバス10分、徒歩4分、横浜市港南区大久保3丁目に位置。マンションは7階建て地下1階建て。専有面積70.09~95.24平方メートル、予定価格は2500万円台~4400万円台(最多価格帯3200万円台)、予定坪単価は140万円前後。設計・監理はアーキサイトメビウス、施工は間組。竣工予定は平成25年2月末。
戸建ては土地面積129.29~183.50平方メートル、1期10区画(9区画は販売済み)の価格は2010万~3042万円。全区画とも建築条件付き。
発表会に臨んだ同社副社長・進政裕氏は「社有地のプロジェクトとしては第3弾。戸建てとマンションの一体開発としては首都圏初。子育てファミリー向けに“アトラス”をアピールしたい」と語った。

「+NEST空間」

「ペニンシュラキッチン」
◇ ◆ ◇
いつものように、取材前に坪単価を予想した。駅前立地なら坪単価200万円をはるかに超えてくるが、バス便だから坪150万円は高いし、坪140万円ぐらいだろうと思った。140万円を切るようなら申し込みが殺到するだろうと読んだ。同社は正式な価格を発表しなかったが、140万円前後に落ち着きそうだ。
問題は、標高で66メートルの丘の上という立地と、通勤時のバスの渋滞がどうかだ。66メートルといえば、マンションで20階建て以上だ。坂の上り下りには苦労するが、この京浜急行線沿線は坂が多いのが常識。この上大岡駅圏でも、ある大手企業の社宅跡地マンションが大変な人気になったのを取材している。案外、このヒルトップマンションはネックにならないかもしれない。
交通渋滞だが、担当者によると、道路の拡幅がなされ、従来と比べると緩和されているということだった。運行本数も多い。
商品企画は間違いなくいい。テーマは“つなぐ”だそうで、世代間をつなぎ、マンションと戸建てをつなぎ、コミュニティ形成を向上させることに力を注いでいる。マンションは、同社グループの「くらしノベーション研究所」が開発した「+NEST空間」「ペニンシュラキッチン」「家族ロッカー」「室内物干しコーナー」が盛り込まれている。
モデルルームは87平方メートルの東南角部屋タイプだが、玄関を入ってすぐ「家族ロッカー」があり、ロッカーは「ペニンシュラキッチン」へもつながっている。調理器はIHだが、将来、ガスへの変更も可能なようにガス配管を施している。ディスポーザー、食洗機も標準装備。
「物干しコーナー」は、主夫労働を経験した記者がお勧めのスグレモノだ。これのよさは、洗濯をしたことのない人にはいくら説明しても分からないだろうが、これほどありがたいものはない。室内干しはもちろん、外に干す前にハンガーにかけたり、取り込んだときに掛けたり、生乾きのものを掛けたりするのに重宝する。
蛇足ながら、その洗濯の辛さを分からない人に少し書く。例えば大人と子ども2人の3人家族のマンション。気温2~3度の夜中、バルコニーで洗濯物を干す場面を想定して欲しい。下着に靴下、ズボン、シャツ、バスタオル、手ぬぐい、ハンカチ、その他……。こんがらがった洗濯物をほぐすのが大変。靴下を揃えるのが大変。大きなバスタオルを干すのが大変。ズボンにティッシュが入っていればパニックになる。主婦は毎日、これをやっている。記者は何度泣いたことか。物干しポールはこの辛さを一挙に解決してくれる。
今回の商品企画で驚いたのは、バルコニーのスロップシンクの上に照明がついていることだった。夜に子どもの汚れた靴を洗うことを想定しているのだろうか。記者は浴室か洗面所で洗ったが、いい気分はしなかった。このような細かな心遣いが主婦、または主夫を感動させるのだ。
◇ ◆ ◇
全体的に南向きの住戸も含めてワイドスパンの住戸の比率も高い。地下駐車場は73台。戸建てエリアと緑地協定を結び緑の景観を監理するとともに、戸建てエリアの公園とマンションのコミュニティ施設を相互利用できるようにもする。
土地分譲は旭化成ホームズの2階建て「CUBIC(キュービック)」を建築することが条件となるが、街並みが単調にならないよう区画割を雁行させているのが特徴。

物干しコーナー
[2012/1/26 提供:RBAタイムズWeb版]
RBAタイムズ 牧田司

第三企画(東京・新宿)が発行する住宅・不動産業界情報紙「RBAタイムズ」編集長。記事の大半を自身で取材・執筆している。月1~2回の紙面発行に加え、「RBAタイムズWeb版」で随時ニュースを配信中。紙面は住宅・不動産業界の親睦と発展を目的に業界関係者に無料配布しているが、広告を一切掲載せず、(第三企画も含めた)特定企業の利害にとらわれない編集方針をとっている。
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