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業界紙出身のベテラン記者・牧田司氏による新築マンションのモデルルーム訪問記。愛情あふれた辛口コメントに注目です。本コーナーの記事内容に対するお問い合わせは「RBAタイムズWeb版」までお願いします。

「5本の樹計画」と呉越同舟効果 「グランドメゾン品川シーサイドの杜」

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「グランドメゾン品川シーサイドの杜」完成予想図

 積水ハウスが4月1日に分譲する「グランドメゾン品川シーサイドの杜」を見学した。近接する京急電鉄などの「プライムパークス品川シーサイド」(1,152戸)と激突するが、商品企画では負けない。こちらも第1期は207戸の大量供給。坪単価は308万円で、京急などの「プライムパークス品川シーサイド ザ タワー」より若干安い。


 物件は、東京臨海高速鉄道りんかい線品川シーサイド駅から徒歩3分、京急本線青物横丁駅から徒歩6分、品川区東品川4丁目に位置する19階建て全687戸(他にゲストルームなど)。専有面積は62.33~77.23平方メートル、第1期販売戸数は207戸で、価格は5,190万~8,390万円(最多価格帯6,600万円台)。平均坪単価308万円。竣工予定は平成31年11月下旬。設計・監理・施工は長谷工コーポレーション。長期優良住宅認定、耐震等級2を取得。


 敷地面積約13,000平方メートルのうち約3,700平方メートルを緑化。“3本は鳥のために、2本は蝶のために”という同社の「5本の樹計画」にそって約15,000本の樹木を植栽。敷地全体を「杜」にするのが特徴。


 建物は柱・梁型が居室内に出ないアウトフレーム設計を採用。住棟はコの字形で、中庭を囲むように南向き、東向き、西向きの構成。12基のエレベーターを設置して4戸1エレベーターを実現。4戸のうちの2戸に付いては共用廊下側にプライベートバルコニーを設置する。


 設備仕様では、メーターモジュール、ドア把手の壁面までのセットバック、折り上げ天井の廊下、天然石のキッチン天板、食洗機、ミストサウナなどが標準装備。リビング天井高は2500~2650ミリ。


販売事務所

◇     ◆     ◇


 最大の関心事は、近接する京急電鉄などの「プライムパークス品川シーサイド ザ タワー」(817戸)とのバッティングが吉と出るか凶となるのか、あるいは共倒れとなるのか相乗効果を発揮してWin-Winの関係となるのか。販売事務所は同じビルの上と下で呉越同舟。


 京急の物件は先日紹介した。「品川」の未来を強烈にアピールしており、第1期供給量が395戸(「ザ タワー」が300戸、「レジデンス」が95戸)に達するように好調なスタートを切った。


 同じような例としては、大成有楽不動産「オーベルグランディオ品川勝島」がある。ほとんど知られていない倉庫街の「勝島」の物件を「品川」エリアであることを徹底して訴えた。これが見事に成功した。


 一方の積水ハウスは、京急と同じ長谷工施工だがコンセプトがまるで異なる。「SLOW&SMART」のブランドビジョンと「家に帰れば、積水ハウス」のコミュニケーションワードを前面に打ち出している。シアターでも物件の説明はほとんどなく、渡り鳥キビタキに託して同社が目指している住まいづくりを訴えている。バックには同社のCM音楽も流れていた。


 販売事務所の設営も京急とは全く異なっている。京急の演出には記者も感動したのだが、積水はスペース全体(京急より広い)を「5本の樹計画」の草木で埋めている。造花の類ではく、ほとんどすべてが本物の草木だ。1階住戸のモデルルームは奥行き3mのバルコニー付で、ここにも本物の観葉樹を植え、付加価値を高めている。


 共用部分に本物の草木を植え癒やしの空間を演出した例としては、三井不動産レジデンシャル「パークコート麻布十番ザ タワー」があるが、マンションギャラリーでこれほど草木を配したのは初めて見た。さすが積水というべきか。マンションギャラリー所長・長嶺伸之氏は「通常の3倍くらいのボリューム」とこともなげに言った。


 第1期供給量は京急が395戸、積水が207戸。合計で602戸だ。これはすごい数字だ。結構住み分けもできているような印象も受けた。Win-Winの関係になる可能性もある。双方で低迷市場を吹き飛ばすか。


モデルルーム

[関連記事] 「プライムパークス品川シーサイド」 資産性アピール、多様なニーズ開拓 (2017/3/14)


[2017/3/24 提供:RBAタイムズWeb版]

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RBAタイムズ 牧田司

第三企画(東京・新宿)が発行する住宅・不動産業界情報紙「RBAタイムズ」編集長。記事の大半を自身で取材・執筆している。月1~2回の紙面発行に加え、「RBAタイムズWeb版」で随時ニュースを配信中。紙面は住宅・不動産業界の親睦と発展を目的に業界関係者に無料配布しているが、広告を一切掲載せず、(第三企画も含めた)特定企業の利害にとらわれない編集方針をとっている。


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