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住宅ねっと相談室 あらかると

マンション管理組合や自治会、近隣のトラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

空き家問題と町内会運営

(大阪府 50歳代 自営業 男性)

 町内会長をしています。最近、空き家やコイン式駐車場が増えてきて、町内会費の集金の際にどうすればいいかが、総会の話題になりました。


 そもそも、町内会費は誰からもらうのか? 住んでいることが条件なのか? お店や会社だけで、そこに住んでおられない方からはどうするのか? など、改めて考えてみると答えが出なくなりました。ぜひ専門家のご意見をお聞かせください。また、何か基準のようなものがあれば教えてください。


ANSWER

新しい課題として

(住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田光廣)

 町内会の運営として、マンション管理組合のように(区分所有法ほか)何か法律やガイドラインのようなものがあればわかりやすいのですが、町内会はあくまで任意の団体扱いなので(加入そのものも強制ではない)、各町内の慣習や地域性、自主ルールにお任せしているというのが、行政サイドの見解のようです。


 そこで、今から申し上げるのは、あくまで私の個人的意見であり、参考としてお取りいただければ幸いです。


 まず、町内会の会員の資格要件ですが、大きくいえば、「その町内に生活する住民の団体」ということになります。その中の「生活する」という意味合いですが、「生活する」という意味を狭くとらえれば、その地域に居所を置き、寝泊りしている世帯が対象ということになります。


他方、「生活する」を拡大解釈して、仕事場などがその地域にある方も含めるべきという考え方もできます(単なる従業員ではなく、事業責任者が対象)。そこで私は、町内会活動として、ますます重要性が高まっている防災対策などのことを考えると、その地域にかかわる方を一定程度広く対象とすべきであり、居住世帯を会員とし、営業活動などのみの世帯(または法人)を賛助会員として、加入対象にしてはどうかと思います。


 次に、最近増え始めている空き家や空き地の所有者をどう考えるかですが、まず、空き家や空き地の所有者から見て町内会からどんなサービスを受けているかを考えてみましょう。もちろん、誰も生活していませんから回覧板やその他の生活情報はもらう必要がありませんので、一見無関係のようにも思えます。


しかし、そこに所有不動産がある以上、防犯や火災予防など、地域住民に多大な心配や迷惑をかけているかもしれません。いや、間違いなくかけています。とすれば、この方たちも、会員か賛助会員の対象にし、町内会費をいただいてはどうでしょうか。


 もちろん、脱退の自由が認められている団体ですので強制はできませんが、町内で一定の考え方をまとめ、町内の見解として町内会への参加と町内会費の納付をお願いしてみてはいかがでしょう。


 余談ですが、人口減少のあおりを受けて、町内会費の収入が減少している地域が増えています。残った方だけに負担が増えることにならないよう、工夫をしていかなければいけない時代背景もあります。


> 「住宅ねっと相談室」のサイトで質問してみる


[ 2015/4/9 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣

 『相続のたびに“まち”が壊されていく!』。これが長年のまちづくり研究で分かったことです。不動産や住宅は、経済資源ではありません。国家の重要なインフラです。秩序ある不動産の継承は、「まちづくり」の原点です。皆さんに正しい知識をもっていただいて、暮らしやすい社会を実現したいですね。こんな思いから司法書士になりました。


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