日本経済新聞 関連サイト

住宅サーチ for Premium Life

住宅ねっと相談室 あらかると

マンション管理組合や自治会、近隣のトラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • この記事をmixiチェックに追加
  • この記事をtwitterでつぶやく

QUESTION

隣人が認知症(?)で困っています

(神奈川県 40歳代 主婦)

 横浜の分譲住宅地に住んでいます。お隣のお宅の樹木が伸びて、うちの敷地に枝が入り込んで困っています。お隣は、もともと高齢のご夫婦が住んでいたのですが、数年前にご主人が亡くなり、それから80歳代の奥さんが一人で住んでいます。


 最近、その奥さんの様子がおかしく、お隣に枝の伐採をお願いしても話が通じません。おそらく認知症ではないかと思っています。


 ご近所の皆さんの話では、ご夫婦には子供がおらず、ほかの身寄りが訪ねてくるのも見たことがないという話です。ヘルパーが来ている様子もありません。また、周辺を徘徊(はいかい)しているところを見たという話もあります。


 寒い日など、火の取り扱いで火事を出されたらと心配です。とはいっても、人のご家庭に首を突っ込むのも気が引けます。このような場合、何か方法はありますでしょうか。


ANSWER

至急、行政機関に支援要請を

(住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣)

 超高齢社会と少子化にともない、実務でもこのようなご相談が増えています。昔は、地域の皆さんが助け合って、時にはおせっかいを焼くのが自然でしたが、最近はプライバシーに立ち入ることはいけないという風潮もあり、なかなか踏み込みにくいのも事実ですね。


 しかし、このような社会的弱者としてのお年寄りが増えていることから、行政も積極的に地域の皆さんからの情報を求めていますので、可能な限り積極的に支援をしてあげていただければと思います。先日のニュースでもご存知かと思いますが、認知症などによる徘徊者が年間1万人近く行方不明になっていることも事実です。認知症の方については、地域全体で目を配ってあげることも必要な時代です。


 まずは、地域の民生委員の方にご相談ください。一刻も早く民生委員さんに様子伺いとして訪問してもらいましょう。そして、必要があれば、地域包括センターや行政と連携してもらいましょう。


 基本的には、成年後見人をつけてあげる必要性が高いと想像します。後見人が付けば、本人に代わって枝の剪定をお願いすることもできますし、何よりご本人がいかがわしい業者と不必要な契約等をしてしまうことも防いであげることができ、本人にとっても大きなメリットがあります。


 成年後見に関する申し立ては、原則、本人または近親者しかできませんが、仮に、近親者がおられない場合でも、必要性、緊急性が高い場合は、市区町村の長が申立人になることができます。横浜市でも、積極的にこのような支援をしているはずですので、出来るだけ早くきっかけを作ってあげてください。それが、ご本人のためでもあり、地域住民の安全も確保できる行動です。是非、おせっかいを焼いてあげて下さい。


[ 2014/4/24 掲載]

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • この記事をmixiチェックに追加
  • この記事をtwitterでつぶやく

住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣

 『相続のたびに“まち”が壊されていく!』。これが長年のまちづくり研究で分かったことです。不動産や住宅は、経済資源ではありません。国家の重要なインフラです。秩序ある不動産の継承は、「まちづくり」の原点です。皆さんに正しい知識をもっていただいて、暮らしやすい社会を実現したいですね。こんな思いから司法書士になりました。


バックナンバー


※正しく表示されない場合はしばらくお待ちいただくか
こちらのリンクをクリックしてください

 

このサイトについて

日本経済新聞社について