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QUESTION

マンション居住者間の騒音トラブルへの理事会の関わり方

(神奈川県 会社員 30歳代 男性)

 総戸数400戸の分譲マンションの管理組合で理事長をしているものです。


 居住者の方から上階の音がうるさいと管理センター(管理員)に苦情があり、この方は管理センターから上階の居住者へ騒音苦情を申し入れしてほしいと言われています。過去の経緯を調査したところ、この騒音トラブルは以前にもあり、居住者間で感情的な問題にまで発展(下階の方がビラを張る、苦情電話を何度も入れる等)してしまったため、当時の理事長が仲介に入られ、上階の方が床にじゅうたんを敷くなどの防音対策と子供への防音教育することで、一応は解決していたようです。


 過去の相談集を拝見していると、このような騒音トラブルへは理事会が仲介に入るのが良いとのご意見があるので対応はするつもりですが、以下の点でアドバイスを頂ければと思います。


(1)下階からの騒音苦情が出る度に管理センターを通して上階に申し入れをすることは仲介の範囲でしょうか。(頻繁にあるようで管理員もこれ以上の対応は無理と言っています。)


(2)苦情を言われている方からは、上階だけでなく周りの居住者の家族構成などを教えてほしいと言われているのですが、どこまで教えて良いのでしょうか。


(3)仲介が難しい状況になった場合は、第三者機関のようなところに相談して解決してもらうのが良いのでしょうか。


 内容が長くなり申し訳ありません。


ANSWER

理事長ご苦労様です

(住宅ねっと相談室カウンセラー 住まいと暮らしのコンサルタント 楠本 泰三)

 マンションも400戸となると1つの街ですから、いろんな事が起り、理事長のお仕事は、さぞ大変だとお察しします。


 さて、


(1)下階からの騒音苦情が出る度に管理センターを通して上階に申し入れをすることは仲介の範囲でしょうか?


 ということですが、


 管理会社との契約内容を契約書等で再度確認してください。通常、管理会社の「管理」の範囲は、建物、設備等の維持管理業務、清掃業務、管理事務の補助(もしくは代行)等に関する委託契約業務であり、マンション内における自治管理、財産の維持管理の主体は、区分所有者全員が加入義務のある「管理組合」であり、その代表が管理者(理事長および理事会)です。


 管理人さんが「これ以上の対応は無理」と言っているのは、契約内容的にも、権限的にも正しいでしょう。このような住民同士の問題や共用部分の修繕、管理費の滞納請求などの最終責任は、管理組合です。


 よく「マンションにおける管理者は…」などと言う場合の管理者は、管理人および管理会社ではなく、管理組合のことです。


 「マンションの資産価値は管理で決まる」などという時の管理も、管理会社ではなく、管理組合の管理施行能力のことを指します。皆さんよく勘違いなさっている部分です。ちなみに、管理会社はいつでも自由に変更することができます。


(2)苦情を言われている方からは、上階だけでなく周りの居住者の家族構成などを教えてほしいと言われているのですが、どこまで教えて良いのでしょうか?


 マンションはホテルではありません。プライバシーより自治、管理が優先する場合があります。理事会の判断で必要と判断すれば、そうしてもよいと思います。


 理想は、全世帯が組合新聞などで自己紹介することです。上や下にどんな家族が住んでいるか、顔が浮かべば多少の音も気にならなくなり、トラブルは減少します。


 近所付き合いをしたくないからマンションを選択したという声をよく耳にしますが、切り離せない資産を共有している以上、数%の共住意識が必要だと思います。


 集会などで一度話し合ってみてください。


(3)仲介が難しい状況になった場合は、第三者機関のようなところに相談して解決してもらうのが良いのでしょうか?


 <解決>ということで言えば、最終的には裁判所ということになります。共同の利益に反する行為をする住民には、管理組合の訴えにより、辞めなさいという判決も追い出すことのできる判決も下してくれます。違反者の専有部分を競売にかけることもできます。


 <助言・指導>という意味では、来春誕生する 「マンション管理士」でしょうか。これも管理者に代わって、当事者の間に入るということではありません。


 「住宅ねっと相談室」のトップページの最新情報にあります「マンション管理適正化法」の情報も是非お読みください。


 いずれにしても、「音」の問題は、お互いがどんなふうにすれば、どれぐらいの音で他の住戸に伝わるという事実を知り、常識のある者同士であれば簡単に解決する問題です。


 理事長は大変ですが、がんばってください。


 ちなみに、30戸以上のマンションの管理組合は、法人化も可能です。法人化することにより、個人と組織のメリハリを強めることが可能です。同じ間に入るにしても、理事の権限イメージが高まるかもしれませんよ。


[ 2001/10/18 掲載]

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