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住宅ねっと相談室 あらかると

相続や離婚などに伴う住宅関係の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

実家の相続、簡単な遺言書しかないとき

(東京都 50歳代 会社員 女性)

 先月亡くなった父名義の自宅の相続登記について教えてください。


 父が亡くなった後、便箋に綴られた遺言が出てきました。「私(父)が死亡したとき、私の遺産のすべては、娘に相続させる」とだけあり、不動産の内容について書いてありませんでした。この遺言書で相続登記できるのでしょうか?


 母はすでに亡くなっており、私と父の前妻の子供の2人が相続人です。前妻の子とは私と一切交流が無く、父ともほとんど会っていなかったと思います。もしもこの遺言書が無効だった場合は、前妻の子とも話をしなければいけませんよね。何か良い方法は無いものでしょうか。


ANSWER

包括的な相続と解釈できるでしょう

(住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣)

 先月お亡くなりになったばかりということですので、相続登記だけではなく、いろいろ処理しなければいけない手続きで、さぞ大変のこととお察しします。権利の主体となれる人が亡くなるということは、本当に大変なことなのですよね。


 さて、自筆で書かれたご遺言の効力ですが、本来、遺言書には、資産を特定できるだけの(1)何を (2)どれだけ (3)誰に相続させるのかを特定しないと、せっかくの遺言が無効になる場合もあります。しかし、今回のような「財産(遺産)の“すべて”を誰々に相続させる」と書いてある場合は、いわゆる「包括的」な相続と言って、相続発生時のプラス財産だけでなくマイナス財産も含め、すべての債権債務を指定する一人の者に任せるということで、資産内容を細かく記載しなくても有効とされています。


 ということで、日付、氏名、押印など他の遺言書の要件は整っているという条件付きで、検認手続きを経たうえで、今回見つかった遺言書で相続登記できると思われます。詳しくは、司法書士に遺言書を見せてご相談ください。


 ところで、自筆での遺言書の書き方については、いろいろ本は出ているとはいえ、まだまだ一般の方には難しい部分がたくさんあると思います。相談者のお父さんのように、再婚してどちらの婚姻にもお子様がおられる方、あるいは全くお子様がおられない方など、遺言の内容を実現する必要性の高い方は、出来る限り公正証書で残されることをおすすめします。


 自筆証書の場合、「検認(けんにん)手続」と言って、本人の書いたものに間違いないかどうかの確認手続きを相続人全員が裁判所に出向いてしなければなりません。欠席者がいても手続きは止まりませんが、手続きの連絡は相続人全員に行きます。つまり、相続人全員の名前を特定し、連載先とあわせて原則、裁判所に申し出なければいけません。相続人同士の関係が悪い場合、不明や無縁の場合などは大変です。その点、公正証書は、その検認手続きが不要ですので、精神的な負担を軽減できる方もいらっしゃると思います。


 ご参考まで。


> 「住宅ねっと相談室」のサイトで質問してみる


[ 2016/3/3 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣

 『相続のたびに“まち”が壊されていく!』。これが長年のまちづくり研究で分かったことです。不動産や住宅は、経済資源ではありません。国家の重要なインフラです。秩序ある不動産の継承は、「まちづくり」の原点です。皆さんに正しい知識をもっていただいて、暮らしやすい社会を実現したいですね。こんな思いから司法書士になりました。


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