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住宅ねっと相談室 あらかると

相続や離婚などに伴う住宅関係の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

高齢者の引っ越しは認知症のもと?

(東京都 50歳代 会社員 女性)

 父が5年前に他界し、借家ですが82歳の母が千葉の実家に一人で住んでいます。もう50年以上同じ家に住んでいます。私は東京でマンションを借りて一人暮らししており、ほかに兄弟はおりません。


 今後の母の生活や家賃のことを考え、東京で一緒に住まないかと申し出たのですが、母は知らない土地に移り住むことに不安を感じているようです。


 高齢者を知らない土地に引っ越しさせると認知症の原因になると聞いたことがあるのですが本当でしょうか。あまり環境を変えない方が良いでしょうか。


ANSWER

寄り添ってくれる人の存在も大切

(住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣)

 高齢者にとって、環境の変化はストレスにつながりやすい要因ではあります。長年住み慣れた住宅・地域・環境から、いきなり不慣れな環境に変わることは、若い健常者にとってもストレスがあるものです。まして高齢者は、変化についていく順応性が衰えていますので、なかには不安感が募って、認知症の発症を促してしまうことも否定できないでしょう。


 一方、ストレスの原因でもう一つ、いや、もっとも大きな要因は「孤独」です。いくら住み馴れているとはいえ、一人で暮らすことは、高齢者にとって辛いことには違いありません。


 もし仮に同居後、相談者がお母さんを一人ぼっちにさせておくのではなく、将来的に、地域のデイサービスやヘルパーさん等の力を借りながらでも孤独、孤立を感じさせない環境にしてあげられることが出来るのであれば、環境の変化以上にお母さんにとって幸せなことと思います。まして、高齢者にとって、その地域でお付き合いをしたり買い物したりということが少なくなっていくのですから、それ以上に寄り添ってくれる人の存在の方が大切になります。


 さらに、相談者にとっても、お母さんと暮らすことで孤独から解放される気持ちになるのでしたら、さらに一緒に暮らす価値はあると思います。経済的にも合理的ですしね。


 お母さんとじっくり話し合われて下さい。


[ 2014/9/5 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣

 『相続のたびに“まち”が壊されていく!』。これが長年のまちづくり研究で分かったことです。不動産や住宅は、経済資源ではありません。国家の重要なインフラです。秩序ある不動産の継承は、「まちづくり」の原点です。皆さんに正しい知識をもっていただいて、暮らしやすい社会を実現したいですね。こんな思いから司法書士になりました。


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