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住宅ねっと相談室 あらかると

相続や離婚などに伴う住宅関係の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

認知症の親の住まいを売却したい

(東京都 50歳代 会社員 男性 )

 実家の栃木に一人で暮らしている母の認知症状が最近ますます重くなっており、苦慮しています。東京から車で2時間ほどとはいえ、たびたび帰省するのは困難で、かといって東京の私のマンションでは引き取ることもできず、介護施設に入れてやりたいと思っています。


 入所費用と月々の利用料を考えると、これまでの蓄えと母の年金だけでは足らず、いま母が住んでいる実家の売却も考えなければなりません。そこで、地元の不動産屋さんに相談したところ、土地建物の名義が亡くなった父のままになっているので、遺産分割をしなければ売却できないと言われました。とはいっても、認知症の母とは遺産分割の話はできそうにもありません。


 どのようにすればよいかアドバイスいただけないでしょうか。父の相続人は、母と私の2人だけです。よろしくお願いします。


ANSWER

成年後見制度の活用

(住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣 )

 少子高齢化、核家族化の時代を反映してか、最近、介護費用の捻出のために不動産を売却される例は少なくありません。このケースでは、亡くなったお父さんの名義になったままということなので、まず、お父さんの遺産の遺産分割をしなければなりません。当事者は、相続人であるお母さんと相談者です。


 しかし、お母さんが重度の認知症となれば遺産分割協議もできませんので、成年後見制度を活用して、お母さんに後見人を付けてはどうでしょうか。


 「成年後見」とは、自分で財産管理などの法律行為をできなくなった方のために、家庭裁判所の監督の下、後見人が代わって法的行為を代行する制度です。


 後見人には、親族である相談者がなることも考えられますが、離れて暮らしているということもあり、地元の司法書士などの専門家に就任してもらって今後のお母さんの法的な支援を一切任せてはどうでしょう。


 その後、後見人と相談者とで遺産分割協議を開き、相続として土地建物をお母さんの名義にしたうえで、家庭裁判所の許可の下、後見人により売却手続きが可能となります。


 詳しくは、家庭裁判所や役所などでお尋ねください。


[ 2012/4/5 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣

 『相続のたびに“まち”が壊されていく!』。これが長年のまちづくり研究で分かったことです。不動産や住宅は、経済資源ではありません。国家の重要なインフラです。秩序ある不動産の継承は、「まちづくり」の原点です。皆さんに正しい知識をもっていただいて、暮らしやすい社会を実現したいですね。こんな思いから司法書士になりました。


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