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住宅ねっと相談室 あらかると

相続や離婚などに伴う住宅関係の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

「相続の放棄」と「相続分の放棄」の違い

(東京都 50歳代 主婦)

 生涯独身で過ごした叔母が無くなりました。私も叔母の相続人の一人ですが、叔母とは一度も会ったことが無く、どこでどんな生活をしていたかも知りませんでした。知らない方の財産をいただくわけにはいかないので相続を放棄したいと考えています。


 相続を放棄するにはどうすればよいのでしょうか。また、「相続を放棄する」という言い方と「相続分の放棄をする」という言い方を耳にしますが、違いがあるでしょうか。


 叔母はマンションを所有していたので、ほかの相続人(その方たちとも私は会ったことがありません)から相続登記のための手続きを求められています。


ANSWER

手続き方法も最終相続分も違います

(住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣)

 「相続放棄」とは、初めから相続人の地位を放棄する手続きのことで、原則、相続があったことを知ってから3カ月以内に家庭裁判所で「相続放棄申述受理」の申し立てをしなければなりません。受理されますと、法律的に初めから相続関係が無かったと扱われ、完全に相続人の地位から離脱することができます。亡くなった方に多額の負債があった場合などに利用され、相続人全員が放棄することもできます。


 「相続分の放棄」は、ある相続財産の自分の法定相続分を放棄して、他の相続人に自分の相続分を按分譲渡することです。したがって、相続人全員が相続分の放棄をすることはできず、最低一人は相続することが前提です。


 裁判所での手続きは不要で期間制限もなく、遺産分割協議までに他の相続人に意思を伝えればできます。亡くなった方との面識が無い場合などに利用されます。ちなみに、特定の他の相続人に自分の相続分を譲渡することを「相続分の譲渡」と言います。ただし、債務(借金など)まで放棄することはできませんのでご注意ください。


 例えば、妻1人・子供2人が相続人で子供のうち1人が放棄する場合、本来なら妻が2分の1・子供が4分の1ずつとなるところ、「相続放棄」では妻が2分の1・放棄しなかった子供が2分の1。「相続分の放棄」では、妻が3分の2・放棄しなかった子供が3分の1になるという違いがあります。


[ 2016/6/9 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣

 『相続のたびに“まち”が壊されていく!』。これが長年のまちづくり研究で分かったことです。不動産や住宅は、経済資源ではありません。国家の重要なインフラです。秩序ある不動産の継承は、「まちづくり」の原点です。皆さんに正しい知識をもっていただいて、暮らしやすい社会を実現したいですね。こんな思いから司法書士になりました。


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