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住宅ねっと相談室 あらかると

相続や離婚などに伴う住宅関係の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

娘に相続したい家が未登記だった

(兵庫県 60歳代 会社役員 男性)

 自宅の敷地内に20年前に建てた2階建ての離れがあり、現在、長女とその子供が住んでいます。いずれ母屋は長男に、この離れは長女に相続させたいと考えています。


 遺言を作成するために法務局に行って登記簿を請求したのですが、離れの建物が未登記ということで、登記情報が出せないと言われました。


 未登記の建物の登記簿を新たに作るにはどうすればよいでしょうか? また直接、長女の名義で登記簿を作成することはできますでしょうか?


ANSWER

事後の表題部登記申請の方法

(住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣)

 不動産の登記情報(現在は情報を電子化しているため、「登記簿」を「登記情報」と呼んでいます)は、表題部と権利部の2つから構成されています。表題部は、不動産の番号(番地のようなもの)や形態、面積などが書かれており、その不動産の基本情報が記されています。これに対して権利部は、所有権者や担保権者の名前やその発生原因が書いてあります。


 権利部を表示するためには、表題部が無ければできません。表題部の登記は、家を建てたときは必ず作らなければなりませんので、その申請は義務とされています。


 通常、工務店などが指導してくれ、新築時の建築申請確認書や図面などをつけて表題部登記を申請します。今回はそれが漏れていたわけですが、事後でも受け付けてくれます。この申請で必要なことは、正確な床面積を表す図面と誰が所有者であるかという証明です。ご自分でもできますが、図面などが残っていない場合は、測量したうえで書き起こす必要がありますので、土地家屋調査士などにご相談下さい。


 「長女の名義で登記することができるか」についてですが、所有者が長女であったという証明、つまり離れを建てるお金を長女が出し、建築主も長女であったという証明ができれば可能です。そうではなく、相談者が建築主であり、出資者でもあるという証明しか出せない場合は、いったん相談者の名義で表題部登記を作成し、その後、遺言書などで長女に相続指定をすればよいと考えます。


 実際にお金を出した人と、所有者名義を安易に別にすると、贈与税の課税対象になりますので、ご注意ください。


[ 2014/7/10 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣

 『相続のたびに“まち”が壊されていく!』。これが長年のまちづくり研究で分かったことです。不動産や住宅は、経済資源ではありません。国家の重要なインフラです。秩序ある不動産の継承は、「まちづくり」の原点です。皆さんに正しい知識をもっていただいて、暮らしやすい社会を実現したいですね。こんな思いから司法書士になりました。


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