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住宅ねっと相談室 あらかると

相続や離婚などに伴う住宅関係の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

単身者です。老後の住まいが不安です

(東京都 50歳代 自由業 女性)

 こんにちは。現在52歳の独身女性です。同居していた母が昨年他界し、単身者として今後どのような終の棲家(ついのすみか)を考えたらよいか迷っています。


 現在は、古い公団の賃貸住宅に住んでいます。賃料は安いのですが、古くていろいろ不便な面も多く、ここ数年で引っ越したいと考えています。しかし、同世代の独身女性から、保証人がいないことと年齢がネックになり、賃貸住宅への入居を断られたと聞きました。となると、やはり購入したほうがいいのでしょうか?


ANSWER

とても大切な視点です

(住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣)

 難しい問題ですが、とても大切な視点です。


 52歳と言えば、平均寿命まであと35年以上もあります。この間の住生活の安心をどのように確保するかは、相談者だけでなく国民全員の不安でもあります。


 また、人口減少とは逆に、高齢者人口は急増していますから、福祉サービスも、ニーズもどんどん変化していくでしょう。つまり、予測がつかないというのが正解だと思います。


 理想は、今の生活にあった物件に住み、状況の変化にしたがって住み替えをすることです。不動産さえ所有すれば、死ぬまで安心と考えておられる方もいらっしゃいますが、今の住まいが、将来も適当な住まいとは限りません。


 そこで、今マンションを購入することが良いかどうかは、新築であれ中古であれ物件ごとに判断すべきです。将来、売却するときに賃貸と比べて損しない価格で売れて、そのお金で次の生活状況にふさわしい住宅を手に入れることができて(有料の高齢者住宅や施設など)、しかもその資産を引き継ぐ相続人にも迷惑かけないで……ということでしょうが、それが予定通り実現できるかどうかが問題です。


 もしマンションを購入しても期待するほど建物の寿命がないかもしれませんし、空き家率や管理組合の運営状態などによってはスラム化する可能性もあるし……かといって、賃貸住宅はまだまだ良質なものが少ないし……というところですね。「一生、死ぬまでそこに住み続けるのなら、売れなくても良い」と言う方もおられますが、所有するためには維持費もかかりますし、売れない相続財産を相続人に遺すというリスクもあります。


 以下は、責任あるアドバイスではなく、私なら判断の選択肢としてこのような視点を挙げるかな、というものです。ご参考ください。


(1)今ある現金資産を運用し(投資信託など)、得られた利殖金で家賃に充て、元本と貯金は、将来の理想の居住施設(サービス付き高齢者住宅など)の入居金と、年金で足りない月額費用に充てる


(2)立地が良く、将来にわたって管理が空洞化せず、売却も可能であろうと思われる物件を探して購入する


(3)気の合う仲間と、理想のグループホームをつくる


[ 2015/1/15 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣

 『相続のたびに“まち”が壊されていく!』。これが長年のまちづくり研究で分かったことです。不動産や住宅は、経済資源ではありません。国家の重要なインフラです。秩序ある不動産の継承は、「まちづくり」の原点です。皆さんに正しい知識をもっていただいて、暮らしやすい社会を実現したいですね。こんな思いから司法書士になりました。


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