日本経済新聞 関連サイト

住宅サーチ for Premium Life

住宅ねっと相談室 あらかると

相続や離婚などに伴う住宅関係の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • この記事をmixiチェックに追加
  • この記事をtwitterでつぶやく

QUESTION

キッチン排水口の異臭が止まらない

(福岡県 30歳代 主婦)

 築約20年の2階建てアパートの2階に1年半前から住んでいます。今年8月以来、キッチンの排水口から強い嘔吐(おうと)臭がしています。大量の水を流しても解決しません。


 管理会社を通じて専門業者に見てもらったところ、「通気口のつまりは無い」「においの相談は他の家からでていない」とのことでした。その業者が高圧洗浄した結果、配管に油汚れがあり、排水が途中で止まっていることが判明しました。しかしながら、その後も気温の高い日には強い嘔吐臭があります。


 どのような原因と解決策があるのでしょうか。強い臭気のせいで台所仕事ができず、非常に困っております。


ANSWER

排水口からのにおいの原因

(住宅ねっと相談室カウンセラー 一級建築士 伊丹 弘美)

 夏場は排水口からの独特の嫌な臭いが気になりますね。投稿された内容からわかる範囲で「においの原因と対策」をアドバイスさせていただきます。


(1)トラップに問題

 排水口はトラップ(S字やU字など)によって、水がたまる形状(封水)になっており、この封水によって直接臭気が上がらない構造になっています。しかし、何らかの原因で、この封水が破れてしまう(トラップ内の水が減少して機能を失う)と臭気が上がってきます。


 たいていのキッチンの排水口は(築20年でも)、ワントラップと言って、ゴミ受けとゴミ受けの下に水がたまる構造(おわん型の蓋がある)になっています。長期間、排水が流れないとトラップ内の水が蒸発して臭気があがってしまうことが考えられます。


 このような場合、トラップ内の封水が無くならないように、毎日、水を流しましょう。ただし、勢いよく一気に流すと、残留すべき封水まで流してしまう(自己サイホン作用といいます)ので、勢いよく流しすぎないよう注意してください。


(2)トラップに接続している排水ホースに問題あり

 キッチンのトラップは、シンク下の排水ホースに接続し、排水ホースはキッチン下の排水管に接続しています。このホースが一部破損していたり、接続する排水管に隙間があれば、下水のにおいがあがってきます。昔の物件では、排水管に差し込んでいるだけの場合もあります


 この場合、排水ホースを交換したり、隙間がある場合は、ゴム製の防臭キャップやアタッチメントを取り付けるか、配管用パテで隙間を埋めてください。


(3)通気管に問題

 2階以上の建物や共同住宅など、複数の排水設備機器が設置される場合は、通気管(排水管内の圧力変動を少なくし空気を逃がすために、通気口や通気弁を設置)を設けます。キッチンの排水管からボコボコ音がする場合は、通気管がうまく機能していない可能性があります。


 この場合、洗浄しても解決しません。お住まいが最上階(2階建ての2階)ということから、まずは通気口・通気弁の不具合について、専門家に調べてもらうことが必要です。故障している場合は、修理しなければなりません。


 おそらく、以上のどれかに原因があると推測します。


[ 2016/9/15 掲載]

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • この記事をmixiチェックに追加
  • この記事をtwitterでつぶやく

一級建築士・インテリアコーディネーター 伊丹 弘美

2000年、Plannign Office HIRO設立。2011年、早稲田大学大学院人間科学研究科修士課程卒業(人間科学修士)。現在は早稲田大学大学院人間科学研究科博士課程に在籍し、建築空間について環境心理学や建築環境学の視点から科学的に探究。空間の心地良さは、デザインの美しさだけでなく動線や機能、家具の配置や色彩、照明など全体の調和あってこそ。そして建築デザインは、空間をデザインするだけでなく人間関係をデザインすることでもあります。


バックナンバー


※正しく表示されない場合はしばらくお待ちいただくか
こちらのリンクをクリックしてください

 

このサイトについて

日本経済新聞社について