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住宅ねっと相談室 あらかると

相続や離婚などに伴う住宅関係の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

子供のいない親戚の相続人を探す方法

(兵庫県 50歳代 会社員 男性)

 叔父(私の父の弟)と叔母が夫婦で生前住んでいた住宅が2年前から空き家になっています。


 夫妻には子供がいないので、近くに住む私が叔母の介護やお金の管理、葬儀、家の中の片づけ、固定資産税の支払いなどをしてきました。そろそろきちんと相続登記をして、処分するか、親戚の誰かに住んでもらうなどしたいと考えています。


 叔父名義の土地と建物の名義を変更するために、相続人同士の話し合いが必要ということですが、叔母関係の相続人が分かりません。叔父と叔母の相続人を探すにはどうすれば良いでしょうか。


ANSWER

戸籍等を取得することから

(住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣)

 土地と建物の登記名義が叔父さんになっているということですが、この不動産の所有者を新たに決定し、その人の名義で相続登記をするには、叔父さんの遺産分割と叔母さんの遺産分割の2つの手続きを経る必要があります。


 まず、叔父さんの相続人としては、当時ご存命であった叔母さんと、叔父さんのご両親、死亡の場合は兄弟姉妹、死亡の場合はその子(甥姪)が残りの相続分を暫定的に持つことになります。そして、生存している相続人全員で遺産分割協議をしなければ、最終所有者を確定できません。ところが、その遺産分割協議を終える前に配偶者(叔母さん)が亡くなった場合、叔母さんの相続分を今度は叔母さんの相続人(両親、兄弟姉妹、甥姪)が暫定的な相続人としてかかわってきて、厄介なことに叔父さんの遺産分割のためにはその者も含めた相続人全員の協議が必要となります。


 相続人を特定し連絡先を知る手掛かりとしては、戸籍や除籍などを取得し、その者の「戸籍の付票」を請求して住民票の住所登録地を探す方法があります。その住所に手紙を出すことから始めることになります。


 戸籍などは、原則、直系血族以外の者が請求できませんが(戸籍法第10条参照)、例外的に請求理由のある者からの請求を認められます(戸籍法第10条の2第1項参照)。自力での捜索が不可能な場合、この戸籍等の取得から始めるしかありません。具体的方法や請求の可否については、役所に相談しながら進めてください。どうしても、自力でできない場合は、弁護士や司法書士などの法律専門職にご相談ください。


 とても手間が掛かり面倒な手続きですが、時間をおけばもっと複雑な手続きが必要ですので、早めに行動開始することをお奨めします。


 また、このような面倒な手続きを避けるために、皆さんには遺言書の作成をお願いしたいですね。


<参考> 戸籍法
第10条 戸籍に記載されている者(その戸籍から除かれた者(その者に係る全部の記載が市町村長の過誤によつてされたものであつて、当該記載が第二十四条第二項の規定によつて訂正された場合におけるその者を除く。)を含む。)又はその配偶者、直系尊属若しくは直系卑属は、その戸籍の謄本若しくは抄本又は戸籍に記載した事項に関する証明書(以下「戸籍謄本等」という。)の交付の請求をすることができる。

第10条の2 前条第一項に規定する者以外の者は、次の各号に掲げる場合に限り、戸籍謄本等の交付の請求をすることができる。この場合において、当該請求をする者は、それぞれ当該各号に定める事項を明らかにしてこれをしなければならない。
 自己の権利を行使し、又は自己の義務を履行するために戸籍の記載事項を確認する必要がある場合 権利又は義務の発生原因及び内容並びに当該権利を行使し、又は当該義務を履行するために戸籍の記載事項の確認を必要とする理由


> 「住宅ねっと相談室」のサイトで質問してみる


[ 2016/3/17 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣

 『相続のたびに“まち”が壊されていく!』。これが長年のまちづくり研究で分かったことです。不動産や住宅は、経済資源ではありません。国家の重要なインフラです。秩序ある不動産の継承は、「まちづくり」の原点です。皆さんに正しい知識をもっていただいて、暮らしやすい社会を実現したいですね。こんな思いから司法書士になりました。


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