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住宅ねっと相談室 あらかると

相続や離婚などに伴う住宅関係の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

いつも部屋干し。室内のカビが心配です

(東京都 30歳代 会社員 女性)

 共働きのため、平日は日中だれも家におらず、家の中が締め切った状態です。洗濯物を室内に干してから出勤することがよくありますし、土日も外出予定のある日は部屋を閉め切った状態で部屋干ししています。帰宅して玄関を開けると、なんとなく空気がムッとしているような気がして、カビの繁殖が心配です。


ANSWER

大切なのは、通気と原因排除

(住宅ねっと相談室カウンセラー 一級建築士 伊丹 弘美)

 毎年梅雨の季節は気分も憂鬱ですし、ジメジメ、ムシムシして不快ですよね。カビの胞子は目に見えず、吸い込んでしまうとアレルギーやアトピーを引き起こす原因にもなり、小さなお子様がいらっしゃるご家庭では要注意です。


 そこで、ご家庭でできるカビ対策についてご紹介するとともに、万が一カビが発生した場合の対処方法をご紹介します。


(1)カビの発生条件

 まず、カビが繁殖する環境です。気温20~30度、相対湿度80%から大繁殖します(気温が36度以上、または湿度が60%以下の環境では繁殖機能は働きません)。カビの養分はタンパク質、炭水化物、アミノ酸、脂肪、無機塩類などです。家庭にもあるものばかりですので、このような環境になりやすい場所に対策が必要です。


・カビが発生しやすい場所と繁殖要因
・台所や浴室、トイレなどの水まわり(原因:水蒸気・せっけんカス・水あか・食べ物残り・汚れ)
・窓ガラスのゴムパッキン(原因:結露)
・窓際の木部(原因:結露、通風不足)
・エアコン内部(原因:結露、通風不足)
・押し入れ(原因:布団の水分、通風不足)
・家具の裏(原因:結露、通風不足)
・じゅうたんやカーペットのある部屋(原因:食べかす、フケ、湿気)


(2)カビを防ぐ暮らし方

 カビの繁殖を防ぐには、なにより通気を良くすることと、発生原因や養分になるものをできるだけ置かないことです。


・通気の確保
 防犯上の問題も考えなければいけませんが、とにかく可能な限り通気を確保してください。サッシなどでも、上部の一部が開いたり、枠に開け閉めできる通気口が付いたりしたものもあります。


 1カ所を大きく開けるよりも、対局にある2カ所以上を少し開ける方が空気の流れがよくなります。空気の出口となる方の窓を全開にし、入り口となる方の窓を1センチ位開けると効果的です(風にスピードがついて空気がかき混ざる)。出かける前と帰宅後にやってみてください。


 タイマー機能をうまく使って、留守中も換気扇や扇風機をうまく使い、室内の空気を動かす方法もあります。


 押し入れの中は、詰め込み過ぎずスノコを上手に使って通気性を確保しましょう。梅雨入り前に、衣替えのついでに押し入れの中も一緒に整理すると良いですよ。


 家具も壁にピタッとつけずに、できれば10センチほど空けておくとよいでしょう。この季節だけでも、置き場所を工夫することも必要です。


・発生原因を排除
 留守がちの方は特に、前述したカビの発生要因をできる限り残さないことが重要です。面倒ですが、生ごみは出かける前に屋外のゴミ箱に移動するとか、お風呂場など空気のよどむ場所にせっけんを置きっぱなしにしないとか、洗濯物を長期間放置しないことです。


 掃除も大切です。ほこりや汚れはカビの栄養分になるので、こまめに掃除するようにしましょう。エアコンは、フィルターを定期的に掃除し、冷房運転後は本体内部やホース内に結露がたまっていますので、送風をしばらくすると良いでしょう。


・その他、ちょっとした工夫
 洗濯物を部屋干しするときは、畳やカーペットの部屋を避けましょう。また、早く乾くように乾いたタオルと一緒に干したり、新聞紙を下に敷いたりして、乾かす時間を短くする工夫をしてみてください。


(3)カビが発生したときは

 残念ながらカビが発生してしまったときは、その場所にドライヤーなどで45度以上の熱風を当ててみてください。カビは熱に弱く、死んでしまいます。できれば60度で10分以上かけると良いでしょう。


 また、カビをブラシやぞうきんでこすらずに(こするとカビを広げてしまいます)、アルコールやエタノールでふき取りましょう。タイルの目地に深く入り込んだような頑固なカビは、漂白剤などで湿布してカビの根から死滅させましょう(決してこすってはいけません)。


 カビ専用の薬液も売っています。ただし、塩素系の漂白剤と酸性洗剤は、絶対に混ぜないようにご注意ください。


[ 2016/6/30 掲載]

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一級建築士・インテリアコーディネーター 伊丹 弘美

2000年、Plannign Office HIRO設立。2011年、早稲田大学大学院人間科学研究科修士課程卒業(人間科学修士)。現在は早稲田大学大学院人間科学研究科博士課程に在籍し、建築空間について環境心理学や建築環境学の視点から科学的に探究。空間の心地良さは、デザインの美しさだけでなく動線や機能、家具の配置や色彩、照明など全体の調和あってこそ。そして建築デザインは、空間をデザインするだけでなく人間関係をデザインすることでもあります。


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