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住宅ねっと相談室 あらかると

相続や離婚などに伴う住宅関係の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

売却時の不動産会社選びに迷う

(滋賀県 60歳代 会社員 男性)

 両親とも他界し、実家がずっと空き家になっているため売却を考えています。不動産業者3社に見積もってもらったところ、思ったよりもはるかに低い評価でがっくりしました。2社がだいたい同じぐらいで、1社が1割ほど高めです。


 いずれも専属媒介契約が条件ですが、一番高く売り出し価格を提示してくれたところに頼んで良いものでしょうか。その会社は、以前「このあたりの物件の購入希望者有」というチラシが入っていた業者ですが、そのことを聞いてみたら、うまくはぐらかされてしまい、信用できる業者かどうか心配です。


ANSWER

一番高いところが良いとは限りません

(住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣)

 物件現場を見ておりませんので、一般的な情報としてお受け取りください。


 アベノミクスの影響で、地価が上昇してきたという話がありますが、地方都市では、それはごく一部の利用価値の高い物件だけで、特に、駅からバスなどで行く郊外の住宅地の売却価格は、買った時よりかなり下がっているというのが本当のところです。想像していた価格よりかなり低い評価額が出てくるというのが現実でしょう。


かといって、かつてのように、しばらく売却せずに置いておけば、また価格が上がる時が来るということも考えづらい。人口減少・少子高齢化は今後数十年にわたって加速していきますから、早く処分しないと売れない物件が増えていくと思われます。かといって、一日二日を急ぐ必要もなく、何より信頼できる仲介業者を見極めることを優先してください。


 仲介業者は一番高い売却評価額を出してきたところが良いとは限りません。はじめはわざと高めの価額を提示し専属媒介契約を取り、そのうち「売れないから」とどんどん値段を下げる提案をしてくる悪意のある業者の手法も報告されています。「至急!探している人あり」のチラシも、ほとんど嘘が多いようです。


 そもそも売り出し価格には、実際にその地域の購入希望者が望んでいる価格帯というものがあり、その情報は、他の物件の動きから予測できるものです。そして、出来る限り高い値段で出せばよいということではなく、物件情報として新鮮なうちにさっさと売れてしまうことが理想で、長引けば、情報としても新鮮さが無くなり、問題があるのではないかと誤解される危険もあり、さらには、新たな広告費用を要求されることもありますので、決して良いことはありません。


 そんなことから考えると、信頼できる仲介業者とは、一番適切な売却価額を提案してくれ、報告をきちんとし、真摯に仕事をこなしてくれる業者ということになります。 


 こんな知識を持ちながら、仲介業者に心配な点、疑問に思う点をぶつけ、誠実に答えてくれる業者を見極めてください。特に、どのような方法で買い手を見つけるつもりなのかを具体的に聞いてみて、納得できる業者を見つけてください。


> 「住宅ねっと相談室」のサイトで質問してみる


[ 2015/4/2 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣

 『相続のたびに“まち”が壊されていく!』。これが長年のまちづくり研究で分かったことです。不動産や住宅は、経済資源ではありません。国家の重要なインフラです。秩序ある不動産の継承は、「まちづくり」の原点です。皆さんに正しい知識をもっていただいて、暮らしやすい社会を実現したいですね。こんな思いから司法書士になりました。


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