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住宅ねっと相談室 あらかると

一戸建ての新築時や居住中の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

ハウスメーカーから変更を拒絶された

(大阪府 40歳代 会社員 女性)

 一戸建て住宅の設計施工をハウスメーカーにお願いして契約を交わしたところです。


 契約まで急がされたので、細かなところの打ち合わせを十分できずに契約しました。後でゆっくりと考えようと思っていたのですが、ハウスメーカーからは「契約後は一切変更できない」と言われてしまいました。


 一体どういうことでしょうか? だまされたような気がして仕方ありません。


ANSWER

変更が困難な時代ではあります

(住宅ねっと相談室カウンセラー 一級建築士 荒尾 博)

 今回のお話には視点が2つあります。


 一つは、10年ほど前に発生したマンションの構造偽造事件の結果、建築確認申請後の変更が基本的に出来なくなっていることです。その後の変更によって構造計算などがあいまいになることを防ぐのが目的です。特に、構造躯体や開口部の変更などは、建築確認申請そのものを再提出することになり、工期が大幅に伸びて予算にも影響が出る原因になります。


 建築確認申請に連動する省エネや瑕疵担保履行法などにも影響するため、合わせて難しくなっています。瑕疵担保履行法や(任意ですが)長期優良住宅や認定低炭素住宅、2020年から義務化される改正省エネ規準などについては建築確認申請前に申請する必要があります。プランだけでなく設備など仕様まで決める必要があるので、さらに建築確認申請後の変更は難しいのです。


 ただ、最近はこの問題を受けて、法律を再改正し、軽微な変更などについては認められるようになっている項目もあります。


 もう一つの視点は、ハウスメーカーの場合、メーカーによって設計の自由度に差があり、決まったプランから選択するスタイルから自由度の高いケースなど、変更できる内容がマチマチだということです。設備などの仕様についても、メーカー指定の範囲では選択の幅が狭くなっている場合が多いと思います。


 もっとも、建築業者に対しては、不動産業者と同様に、重要事項説明が義務付けられています。現在は、変更できないことが多いこともあり、契約前に変更できないことを十分に説明しなければなりません。メーカーとしては、プランだけでなくそれぞれの仕様についても十分説明して納得してもらうように時間をかける必要があります。仮に、このような説明が不十分であったとすれば問題になる可能性があります。


 対応策としては、今までの経緯を時系列で箇条書きにして、関連書類とともに行政の法律相談窓口や建築事務所協会などに相談し、問題点を把握したうえでハウスメーカーの責任者らと話し合うことも考えられます。


> 「住宅ねっと相談室」のサイトで質問してみる


[ 2015/7/23 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 住まい創りのプロデューサー 荒尾 博

一級建築士、FP(ファイナンシャルプランナー)、インテリアプランナー、ビル管理士、横浜市木造住宅耐震診断士、神奈川県福祉のまちづくりバリアフリーアドバイザー、民間地震対策研究会主幹会員、地震防災と高齢社会住環境に興味あり。


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