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住宅ねっと相談室 あらかると

一戸建ての新築時や居住中の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

自宅の強度に不安。安全確認するには

(大阪府 30歳代 会社員 男性)

 10年前に新築で購入した建売住宅に住んでいます。最近、自分の住む家に筋交いがきちんと入っていないのではと不安を感じています。


 筋交いの数、向き、バランス、金具等の基準を自分で調べようとしたのですが、きちんと定められていないように思います。こういう建物の場合は何本入れなければならない、何本未満なら建築基準法違反である、などとわかる資料などありますでしょうか。


ANSWER

3つの計算書を見せてもらう

(住宅ねっと相談室カウンセラー 構造設計・一級建築士 佐藤 実)

 まず、ご相談の住宅が木造で、大きさが以下の4つの条件内であることを、図面等で確認してください。


・延床面積(各階の面積の合計)が500平方メートル以下
・平屋建てまたは2階建て
・最高軒高9メートル以下
・最高高さ13メートル以下


 相談者のお宅が4条件からひとつでも外れていた場合は、住宅を建築するときに確認申請を提出しなければなりません。その際、「構造計算書」の提出義務があるため、原則的に構造安全性については問題ないと思います。


 もし、4条件がすべてあてはまる一般的な住宅(建築基準法第6条第1項4号建築物)だった場合は、建築基準法では構造安全性の確認義務があります。特に、耐震性能については、下記(1)~(3)について、簡易的な計算による「安全性確認」を行うよう定められています。


(1) 筋交い等で構成された「耐力壁」の数量→壁量(かべりょう)計算(建築基準法施行令第46条第1項)
(2) 耐力壁の配置バランス→四分割法(同第46条第4項)
(3) 耐力壁両端の柱上下の引抜きによる金物取付け→N値(えぬち)計算(同第47条第1項)


 しかし、この安全性確認は建築士にすべて任されていて、住宅建築時の確認申請でチェックを受ける義務がありません。もし住宅を設計した建築士がこのことを理解していないと、(1)~(3)の安全性確認計算を全くしていないことも考えられます。


 まずは、設計した建築士に、(1)~(3)それぞれの方法で算出した3つの計算書を提出してもらいましょう。


 根拠となる条文は、以下のとおりです。
・筋交いの数→建築基準法施行令第46条第1項(筋交い等で構成された「耐力壁」の数量)
・筋交いの向き→建築基準法には規定なし。筋交いは向きにより地震に対する抵抗力が若干違うため、左右対称に配置します。
・筋交いの配置バランス→同第46条第4項(耐力壁の配置バランス)
・(筋交い両端柱の)金物→同第47条第1項(耐力壁両端の柱上下の引抜きによる金物取付け)


 この内容については私の著書「最高に楽しい木構造入門」、「楽しく分かる!木構造入門」にすべて記載されていますので、よろしければご参照ください。


> 「住宅ねっと相談室」のサイトで質問してみる


[ 2015/4/16 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 構造設計一級建築士 佐藤 実

木質建物を中心とした構造設計、構造計算の仕事をしています。誠実な業務により、そこに住む人に希望と愛が溢れ、幸運が舞い込むような本物(真実)の構造を提案いたします。


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