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住宅ねっと相談室 あらかると

一戸建ての新築時や居住中の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

「中古の狭小住宅」はお買い得ですか?

(東京都 40歳代 会社員 男性)

 中古マンションを探していたら、人気の高い一種住宅専用地域にもかかわらず、手頃な価格の中古一戸建て物件が見つかりました。バブル時代に建てられた建売住宅らしく、当時は1億円近い値段がしたそうです。


 間取りは、80平方メートルぐらいの2階建てで、狭いですが駐車スペースもあり、マンションよりお得かもと思ってきました。ただ、敷地が17坪しかなく、だから安いのでしょうが、このような狭い敷地の物件で注意する点がありましたらお願いします。


ANSWER

違法建築かどうかの確認

(住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣)

 バブル経済期は、土地が余りにも高騰したため、狭い敷地に目一杯建物を建てるということが当たり前のように求められた時代でもありました。そこで、人気のエリアにおいては、20坪を下回る土地に建物を建てて売り出した建売物件がありました。それでも相当高額だったと記憶します。


 もっとも、マンションも同じく高額でしたので、管理費や駐車場使用料のかかるマンションよりも、それらがかからず、しかも、最後はマンションの持分敷地権より広い土地が残るということで、人気があったと思います。


 ところが、今から考えると信じられないことなのですが、それらの物件の中には、建ぺい率や容積率をオーバーしている、いわゆる違法建築物件が少なくありませんでした。だいたい、一種住宅専用地域では、建ぺい率60%以下が普通なのですから、20坪以下で十分な間取りを確保することは、元来不可能なのです。それでもあまりの土地の高騰で、まともに法律を守っていたら一般の市民が買える住宅なんか建てられないということから、そのような違法物件が出現したものと思われます。今と違って、建築審査も「ザル審査」と呼ばれていた時代ですから、そんなことが可能だったのかもしれません。


 まずは仲介業者に、建築状態が適法内かどうかの確認をしましょう。仮に、違法建築だった場合、けっして住めないということはありません。次に建て替える時は適法内でしか建て替えられないという意味です。はっきり言って、敷地が17坪程度ではでは、商業地など密集建築が可能な地域は別として、一種住専の住宅地では、通常の生活ができる広さの家は建ちません。しかし、建て替えるのではなくリフォームする分には、今の構造体をそのまま利用することができます。


 これらの事実を知ったうえで、それでも買い得感をお感じならご検討してみるのも悪くは無いかもしれません。


 もっとも、人口が減少し住宅の余剰時代が始まっている我が国において、将来、通常の広さを確保できる家を建てられない土地が売れるかどうかの保障は、全くありません。法律が緩和されるか、お隣の土地と一緒にできる可能性が無いと活用が困難になる可能性は否定できません。つまり、狭小宅地の価値は、隣接の土地と再び合筆できることがポイントになるでしょう。


> 「住宅ねっと相談室」のサイトで質問してみる


[ 2015/7/16 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣

 『相続のたびに“まち”が壊されていく!』。これが長年のまちづくり研究で分かったことです。不動産や住宅は、経済資源ではありません。国家の重要なインフラです。秩序ある不動産の継承は、「まちづくり」の原点です。皆さんに正しい知識をもっていただいて、暮らしやすい社会を実現したいですね。こんな思いから司法書士になりました。


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