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住宅ねっと相談室 あらかると

一戸建ての新築時や居住中の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

隣家の視線が気になり苦痛…解決策は

(神奈川県 40歳代 主婦)

 3階建ての一戸建て住宅に住んでいます。


 家の横の道路をはさんで3軒の一戸建てが建ちました。3軒とも我が家と同じ2階にリビングがあり、我が家の部屋の中が丸見えです。1軒は台所もダイニングも我が家のほうを向く間取りなので視線が気になります。


 精神的な苦痛に耐えかね、カーテンを閉めてもらうようにお願いしたところ、「景色を楽しむ権利はある。勝手だ」と言われてしまいました。


 うちのリビングが2階にあることを分かっていながら建てたのだから、後から建てたほうが配慮するべき事だと思うのですが、私の勝手な主張なのでしょうか。


ANSWER

ガラスフィルムはいかが

(住宅ねっと相談室カウンセラー 一級建築士 伊丹 弘美)

 こんにちは。インテリアーコーディネーターでもあります建築家の伊丹です。


 これまで当たり前のように楽しんでこられたリビングからの眺望に、他人のプライバシーが目に入るのは確かに好ましくありませんよね。最も滞在時間の多い双方のリビングが真正面に向かい合っていることから、常にのぞかれているようで気になる気持ちはよくわかります。特に、後から建築された対面側のリビングが全開になっていることによって、ストレスを感じられている心情は、痛いほど理解できます。相手側にそのことが理解されない場合は、なおさらのこと心外ですね。


 民法では、第234条で外壁を隣地境界線から50センチ以上離して建築することや、第235条で隣地境界線から1メートル未満の距離に設ける窓や縁側を設ける場合は目隠しを付けることなどが規定されています。一般的に後から建築する側が既存住宅のプライバシー侵害に配慮しなければならないということなんですが、今回の場合は、直接、家同士が隣接しているわけでなく、道路を挟んで建築していることから、民法に基づくプライバシー侵害配慮を求めるのは難しいかもしれません。


 そこで、一つの対策として、ガラスフィルムを使用をお奨めします。目的別に2つ提案させて頂きます。


 ① 模様付きのフィルム


 もし、相手のリビングが丸見えでプライバシー公開が気になるようでしたら、模様付きのガラスフィルムをお奨めします。ご自身のリビングをある程度隠して中の様子を相手側に分かりにくくし、相手のリビングもほぼ見えないようになります。模様付きフィルムは、部屋の明るさは透明ガラスより少し落ちますが、フィルムデザインによっては景色も眺められます。また、飛散防止、紫外線カット効果が期待できるものもあります。


 ② ミラー効果のあるフィルム


 ご自身のリビングが監視されているようで気になるようでしたら、ミラー効果のあるガラスフィルムをお奨めします。相手方のリビングはある程度見えますが、ご自身のリビングは相手方からは見えなくなります。ミラーフィルムは、外からは反射しますので、外からは中の様子は見えません。部屋の明るさはほぼ変わらず、景色も相手側のリビングも透明ガラスと同じように見えます。ただ、夜間は照明を点灯している室内のほうが明るいのでミラー効果が逆転しますのでご注意下さい。夏場の省エネ効果、冬場の断熱効果が期待できるものもあります。


 ガラスフィルムについては、ネットで検索してみてください。いろんなメーカーのものがあり、カーテンよりも安価です。相手側にもこのフィルムを施工してもらえると一番良いのですが。


> 「住宅ねっと相談室」のサイトで質問してみる


[ 2016/4/28 掲載]

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一級建築士・インテリアコーディネーター 伊丹 弘美

2000年、Plannign Office HIRO設立。2011年、早稲田大学大学院人間科学研究科修士課程卒業(人間科学修士)。現在は早稲田大学大学院人間科学研究科博士課程に在籍し、建築空間について環境心理学や建築環境学の視点から科学的に探究。空間の心地良さは、デザインの美しさだけでなく動線や機能、家具の配置や色彩、照明など全体の調和あってこそ。そして建築デザインは、空間をデザインするだけでなく人間関係をデザインすることでもあります。


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