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住宅ねっと相談室 あらかると

土地の購入時や居住中の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

家が傾いています。まず何をすべきですか?

(千葉県 40歳代 会社役員)

 築15年の一戸建てに住んでいます。数日前、妻が家が傾いていることに気づきました。我が家は約500世帯の住宅地の中の貯水池に隣接しています。家庭菜園をしている畑の土が以前から少しずつ減っていることに気付いておりましたが、家が傾くほどではないと気にしていませんでした。


 現在は、ビー玉が床をゆっくりと転がるほどの状態です。まずすべきこと、どこに相談したら良いのか、建築会社は保証してくれるのか、一般的な対処法と費用など、今後の対応策を教えてください。


ANSWER

まず地盤調査から

(住宅ねっと相談室カウンセラー 地盤コンサルタント 高安 正道)

 大規模造成地にはかならず調整池(貯水池)が設けられますが、自然勾配で雨水が集中するような、造成地内で最も低い土地が選ばれます。低い土地というのは地盤が軟弱であることが多く(物質の硬さが水分量によって決まるため)、おそらく相談者のお宅は、丘陵地の裾地であるか、沢筋のような場所ではないでしょうか。


 地盤の軟弱の程度にもよりますが、不同沈下は上棟直後くらいから沈下のスイッチが入り、数年後には基礎が変形し始め(ひび割れ)、5~8年後にはゴルフボールが転がり、サッシやドアなどの開閉が困難になるといった事態に陥ります。築15年を経過している場合には、地盤の強さと建物荷重がつり合ってくるので、沈下そのものは終息している可能性があります。


 まずすべきことは、建物がどのような変形を起こしたのか、どの部分の沈下量が大きいのかといった実態を把握することです。もっとも、建物が水平のままで沈下する分には、構造材の直行性が失われないので、顕著な歪みを生じません。沈下が部分的に突出することが不具合の原因です。


 実態を把握をするには、地盤調査が必要です。「沈下測定」と「スウェーデン式サウンディング試験」という地盤調査を専門業者に依頼してください。


 その調査で建物の傾斜と沈下量の度合いが判明したら、元の水平の状態に基礎を持ち上げる「沈下修正工事」をすべきかどうか、工事の見積もりを兼ねて地盤会社とよく相談してください。費用は安くありません。徹底した対策であれば600万円程度はします。施工は床下で行うので、日常生活はそのまま送れます。


 「品確法」による建築会社の保証義務は10年間なので、例外的に10年後の定期点検を経て、20年まで保証期間が延長されている契約もありますが、15年が経過しているのであれば通常は保証されないと考えるのが妥当です。


> 「住宅ねっと相談室」のサイトで質問してみる


[ 2016/4/14 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 地盤コンサルタント 高安 正道

地盤は、土地の購入、住宅の建築に際し看過されがちな分野ですが、思いがけないリスク(軟弱地盤・洪水・湿気・地すべり・地震・汚染など)が潜んでいます。これまでのコンサルタント経験を生かし、分かりやすくエンドユーザーの皆様に解説します。住宅地盤品質協会会員。


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