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住宅ねっと相談室 あらかると

土地の購入時や居住中の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

祖父の借地権を孫の私が引き継ぎたい

(神奈川県 40歳代 公務員 男性)

 90歳を過ぎた私の祖母が住む家に私と私の家族が引っ越し、一緒に住むことにしました。祖母が住む家は築40年で、お寺から借りている土地に建っています。


 将来、祖母が亡くなった後は、私たちがそこに新しい家を建てようと考えています。土地の借地権も、その上に建つ家も、10年前に亡くなった祖父の名義のままです。祖父母には私の父を含めて3人の子がいますが、3人とも私たちがこの家と土地を引き継ぐことに賛成しています。


 亡き祖父から孫である私に直接、名義を変更することができるのでしょうか?


ANSWER

相続人であれば当然に借地権を承継できます

(住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣)

 90歳のご祖母様を1人で住まわせるのではなく、お孫さんである相談者が同居されることは、ご祖母様にとってもそのお子さんにとっても、周辺住民にとっても喜ばしいことだと思います。


 現在のご祖母様の住まいにあなたの家族が同居するぶんには、地主の同意もいらず何も問題ありません。あくまで、建物の所有権は亡きご祖父様の相続財産ですから、誰が住むかについては地主とは無関係です。


 借地権についても、相続人が合法に相続手続き(遺産分割および相続登記)をすれば、地主の同意はいりません。ただ、あなたのお父様がご存命中は、あなたはご祖母様の相続人ではありません。現時点ではご祖母様が土地の借地権と建物の所有権を相続するか、3人のお子さんうちの誰かが相続する方法が一般的ですが、今回のケースではご祖母様を飛ばしてお父様が相続するという遺産分割はいかがでしょうか。そうすれば、お父さんの次にあなたが相続しやすくなります。


 将来の建て替えについては、その時の建物の所有者が、地主に承諾をもらわなければなりません。そこで、相談者がお父様から相続するまで建て替えを待てない場合は、地主と新たな借地契約を結び直す必要があります。


 今回は地主がお寺さんですので、民間人の地主さんのように相続の心配がありませんので、借り続けることに対する障害は少ないと想像します。もちろん、建て替えの承諾料やその後の地代の値上げなどの問題は考えられますが、思い切ってご祖母様のご存命中に地主と相談してみてはいかがでしょうか。


 あるいは、いっそこの際、地主の底地権を買い取るということも考えられます(所有権の50%ぐらいが相場)。その際、お寺として売却できないとなれば、「では、孫の私に引き続き貸していただけますか?」というお願いもしやすくなるのではないでしょうか。


[ 2014/2/27 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣

 『相続のたびに“まち”が壊されていく!』。これが長年のまちづくり研究で分かったことです。不動産や住宅は、経済資源ではありません。国家の重要なインフラです。秩序ある不動産の継承は、「まちづくり」の原点です。皆さんに正しい知識をもっていただいて、暮らしやすい社会を実現したいですね。こんな思いから司法書士になりました。


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