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住宅ねっと相談室 あらかると

土地の購入時や居住中の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

活断層の見分け方と注意点

(神奈川県 30歳代 会社員 女性)

 子供も大きくなってきましたので、今の住居では手狭となり、実家の近くに土地を買い求め、家を新築しようかと考えています。現在いくつかの物件を見て回っているのですが、知り合いの情報によりますと、この辺りには、活断層が通っているとのことです。


 活断層の有無の判定方法は何かあるのでしょうか。また、活断層に近い土地は、避けた方が良いのでしょうか。関東に直下型地震が来る確率が高いということもあり思案しています。


 専門家のお知恵を拝借できればと思い相談させていただきました。何卒、ご教授の程よろしくお願いします。


ANSWER

活断層そのものよりも

(住宅ねっと相談室カウンセラー 地盤コンサルタント 高安 正道)

 活断層については、むやみに悩むことはありません。断層の直上は危険ですが、たとえば合衆国カリフォルニア州では、断層(サンアンドレアス断層帯)の両側15メートル以内について一切の建築を許可しない反面、その外周150メートルの範囲では、調査を実施することを条件に建築を許可するという法律があります。わが国でも横須賀市において、住宅団地開発時に、活断層(北武断層)の両側25メートル以内には建築しないよう行政指導を行い、開発業者が自主的に公園・駐車場への転用を図った事例があります。


 活断層そのものよりも、むしろ危険なのではないかと考えられるのは、震源から至近距離にある「低地」です。河川沿いや水田地帯などの低湿地は軟弱地盤で構成されていることが多く、地震動を増幅させ、家屋の倒壊率が大きくなる可能性があるからです。


 内閣府のホームページでは「表層地盤のゆれやすさ全国マップ」が公開されており、都道府県単位で、どこが揺れやすい地域であるかを知ることができます。同じ地震でも、到達した場所の表層地盤が軟弱であれば、堅固な地盤にくらべ震度が大きくなるのです。山地や丘陵地などの高台は揺れにくく、海岸や河川沿いの低地が揺れやすい傾向にあります。


 活断層の位置、断層近傍の低地の所在については、国土地理院のホームページから「地図・空中写真」→「主題図」→「都市圏活断層図」とたどっていくことで、パソコンの画面で自由に閲覧することが可能です。


 地震の発生には静穏期と活動期が繰り返されるという説があり、我が国はすでに活動期に突入したといわれています。活断層だけでも2000~3000本はあるとされ、世界でもまれな4つの海洋プレートが交差する特異な場所である日本列島にとっては、地震災害は避けられない現象です。発生確率がどれだけ正確であるかを議論する以前に、できるだけ安全な土地を探し、揺れやすい場所では、それだけ耐震を考慮した住宅を設計してもらうことが肝要です。


[ 2012/3/29 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 地盤コンサルタント 高安 正道

地盤は、土地の購入、住宅の建築に際し看過されがちな分野ですが、思いがけないリスク(軟弱地盤・洪水・湿気・地すべり・地震・汚染など)が潜んでいます。これまでのコンサルタント経験を生かし、分かりやすくエンドユーザーの皆様に解説します。住宅地盤品質協会会員。


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