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住宅ねっと相談室 あらかると

土地の購入時や居住中の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

地主から突然、立ち退きを迫られたら

(兵庫県 60歳代 会社員 男性)

 実家に高齢の母が一人で住んでいます。建物は父が昔購入したものですが、土地は借りています。


 先日、「地主の相続人の代理人」と称する不動産会社が母を訪ねてきて、「地主に相続があり、売却したいので立ち退いてほしい」と言われました。土地の権利を持っていないものとしては、出ていかざるを得ないのでしょうか?


ANSWER

借地権という強い権利があります

(住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣)

 土地の権利を持っていないということですが、他人の土地に建物を建てて所有する者には、「借地権」という権利が与えられています。土地の所有権と同じぐらい保護された権利です。借地権がある限り(建物が存在し、地代を適切に支払っている限り)、土地の所有者だからと言って簡単に立ち退かせることはできませんので、まずは安心してください。


 次に、仮にこの借地権を売却する場合の借地権の相場観をお話しします。国税庁のホームページで、「路線価」を調べてください。その路線価表の上部の「借地権の割合」という欄に、30~90%までの表示があります。それが所有権全体の価値のうちの借地権の割合が示されています。一般的には、60%ぐらいが多いと思います。つまり、100万円の価値がある土地だとすれば、そのうちの60万円が借地権で、残りの40万円が所有権(底地権)ということです。


 もっとも、この割合はあくまで税金をかける場合の基準で、売却の際の決まり事ではありませんので、実務的にはあくまで当事者間で決めればよいことです。たとえば地域慣習として、50%ずつにしている地域もあります。地元に密着した不動産屋さんなどに相談して、地域の相場観を調べてみましょう。


 ということで、今度、その不動産業者が来たら、「借地権がありますので立ち退きません」ときっぱりと言ってください。もしこの機会に売却しても良いと考える場合は、上記の目安で、買取価額の交渉をしてみましょう。


> 「住宅ねっと相談室」のサイトで質問してみる


[ 2015/12/3 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣

 『相続のたびに“まち”が壊されていく!』。これが長年のまちづくり研究で分かったことです。不動産や住宅は、経済資源ではありません。国家の重要なインフラです。秩序ある不動産の継承は、「まちづくり」の原点です。皆さんに正しい知識をもっていただいて、暮らしやすい社会を実現したいですね。こんな思いから司法書士になりました。


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