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住宅ねっと相談室 あらかると

マンション購入時や居住中の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

マンションでの節電対策と決議要件

(東京都 60歳代 無職 男性)

 都内にある分譲マンションの管理組合理事長をしております。


 先日の理事会で、現在の社会的節電要請に合わせて、我がマンションでも節電対策をとってはどうかという意見が、一部の理事から出ました。具体的には、ロビーや廊下の蛍光灯をLED(発光ダイオード)に変更したり、エレベーター2基のうち1基を朝の通学通勤時以外は止めてはどうかという意見です。


 特に、エレベーターの電力消費量は高く、効果はあると思われますが、このような事柄を理事会決議だけで決めてもよいものでしょうか。


 ちなみに、当マンションは13階建てで、約120戸の世帯数です。


 ご意見賜りましたら幸いです。


ANSWER

是非、この問題意識を住人間で共有しましょう

(住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣)

 とても熱心な理事会運営とお察しします。節電と言えば、企業任せという人も多いなかで、管理組合としても対策をとろうとのお考えは、とてもよいことだと思います。


 さて、進め方ですが、LEDへの交換費用につき、いくらかかるかは不明ですが、おそらく修繕保全費や予備費等の予算内で収まるとしましょう。それにより、数年で元がとれるなら、保存行為として次回定期総会には事後報告でもかまいません。


 次に、エレベーターの時間節電の件ですが、これについては、マンションでのエレベーターの適正数につき法的制限はありません。一般的には、50~100戸と言われていますが、適正管理費上からは、100戸に1基が目安とも言われています。したがって、通勤通学時間を除くわけですから、管理会社と相談しながら理事会の決議だけでもかまわないとも言えます。


 しかし、一番大切なのは、このような理事会の問題意識を、一方的に住人に報告するのではなく、住人全員と共有することです。


 とはいえ、あまり時間をかけてもいられませんので、次の3つの提案をします。


(1)急ぎ臨時総会を開催し、総会決議に諮ることで住人に問題意識を共有する。この場合、招集状において、議案内容を明確に明示する。
(2)総会開催が困難な場合、アンケートを作成し、賛否を問う。この場合、アンケート結果をもとに、理事会決議を行う。
(3)書面で理事会の考えを示し、実施内容と実施日を設定し、異論がある方から意見を聞く機会を保証し、その内容次第では、中止することも含めながら実施の方向で進む。


 大いに、この様な問題を積極的に利用して、管理組合内の管理意識と交流を高める機会にしてみてはいかがでしょうか。そうすることが、震災等が実際に起きた時のコミュニティー形成に役立ちます。


 最後に付けたし情報ですが、緊急等のための、止めた方のエレベーターの復帰方法の周知も忘れずに。


[ 2011/7/7 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣

 『相続のたびに“まち”が壊されていく!』。これが長年のまちづくり研究で分かったことです。不動産や住宅は、経済資源ではありません。国家の重要なインフラです。秩序ある不動産の継承は、「まちづくり」の原点です。皆さんに正しい知識をもっていただいて、暮らしやすい社会を実現したいですね。こんな思いから司法書士になりました。


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