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住宅ねっと相談室 あらかると

マンション購入時や居住中の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

分譲マンションのサッシ窓の修理は誰が負担すべき?

(福岡県 40歳代 公務員 男性)

 築33年、11戸の分譲マンションに住んでいます。


 一般的には、分譲マンションの窓と窓枠は共用部分としているようですが、私が住んでいるマンションでは、これまで専有部分として管理されてきました。私が8年前に購入した時も専有部分と説明され、網戸サッシを個人で修理した経過があります。3年前に別の住民が「窓枠の動きがおかしいので、管理組合として修理してほしい」との要望が出されましたが、専有部分なので個人の負担という結論になりました。


 ところが先日の総会で、マンション管理士からアドバイスを受けた現在の管理組合理事会が、他の多くのマンションと同様に、窓と窓枠を共用部分として扱うよう規約を変えようと考えていることが分かりました。


 もし共用部分に変更された場合、これまで専有部分として自費で改修していた人に費用を返還すべきだと思うのですが、いかがでしょうか。また、そもそもマンションの窓と窓枠は、専有部分か共用部分かどちらが正しいのでしょうか。専門家のご意見をお聞かせください。


ANSWER

共用部分でも通常の使用に伴う補修は個人負担

(住宅ねっと相談室カウンセラー マンション管理コンサルタント 江沼 伸一)

 まず、分譲マンションの窓枠及び窓ガラスが、専有部分と共用部分のどちらにあたるかということですが、答えとして明確にいえることは、「具体的な規約細則の規定による」ということだけです。それぞれのマンションにより、微妙に事情や形態が異なるからです。


 したがって、専有部分とするか共用部分とするかについては、それぞれのマンションごとに自由に決められるということになります。一般的には、国交省のマンション標準規約に準じて共用部分としているところが多いようです。


 次に、修繕費用の負担についてですが、仮に国交省のマンション標準管理規約に従って共用部分とするとしても、そもそも「通常の使用に伴うもの」の管理は、専用使用権を有する者がその責任と負担において行わなければならない(同規約第21条但し書き)とされています。


 したがって、規約で共用部分と規定したとしても、網戸や窓ガラス、窓枠の破損は、専用使用権を有する各区分所有者の責任と負担において行うこととなります。「共用部分」だから、すべて「組合負担」(個人負担を免れる)となる訳でもありません。


また、途中でルールが変わったとしても、そのルールは原則的には遡って適用されません。実際、実施の有無や金額などのすべてを証明するのも困難であり、それは不公正ということにもつながります。したがって、「今まで専有部分として自費で改修していた人に費用の返還をすべき」という内容には、いずれにしても妥当性がないといえそうです。


[ 2013/4/11 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー マンション管理コンサルタント 江沼 伸一

マンション管理をはじめとした住宅問題は、さまざまな分野や経緯が複雑に絡む難しさがあります。したがって、よりプラグマティック(実用的)な解決方法をアドバイスできるよう心がけています。マンション管理士、管理業務主任者、一級建築施工管理技士、宅建建物取引主任者、産業カウンセラー、社会保険労務士、行政書士、マンション維持修繕技術者、情報処理技術者、監理技術者、キャリアコンサルタント他。


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