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住宅ねっと相談室 あらかると

マンション購入時や居住中の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

マンション外壁タイルが落下。責任は?

(福岡県 40歳代 会社員 男性)

 築7年の分譲マンションの役員をしています。


 最近、マンションの外壁のタイルが落ちるという事例が発生しました。調査会社に調べてもらった結果、かなりの部分でタイルの浮きが見られ、いつ落ちてもおかしくないという状況でした。


 しかしながら、マンションの建築会社、販売会社とも倒産しています。管理会社が言うには、請求先や補償先がないため自分たちで修理費用を出さないといけないとのことでした。まだ築7年のため修繕積立金の蓄積が少なく、借り入れをすれば管理費を上げないといけない可能性もあり困っています。


 こういった場合、やはり自分たちでなんとかしないといけないのでしょうか?


ANSWER

不法行為責任が追及できる場合があります

(住宅ねっと相談室カウンセラー 弁護士 柴田 亮子)

 分譲マンション関係の相談の中でも、外壁タイルの浮きのご相談は決して少なくありません。


 外壁タイルの浮きは、構造耐力上、主要な部分でも雨水の浸入を防止する部分でもないので、品確法の瑕疵担保責任の対象ではありません。しかしながら、不法行為として販売会社・建設会社に責任を問える場合があります。


 瑕疵担保責任の場合は、販売会社・建設会社に過失が無くても責任を問えますが、不法行為責任の場合、業者側の施工上の過失によりタイルの浮きが発生したという証明が必要になります。


 したがって、まず浮きの原因が何であるか、専門家に調査してもらう必要性があります。その結果、単なる経年劣化の場合は責任追及は難しいですが、施工方法に法令違反などがある場合は、業者側に不法行為責任を追及できる可能性が出てきます。ただし、本件のようにマンションの建築会社・販売会社とも倒産している場合は、責任追及が難しいです。


 とはいえ、万一、タイルの落下により人や物を傷つけたとき居住者(管理組合)が責任を負うことにもなりかねないことからすると、裁判などの司法的解決を選択するかしないか別にして、急ぎ補修は必要と考えます。その際、全面張り替えが必要なのか、エポキシ注入・ピン止めで足りるのかを考える前提として、浮きの原因調査は必要かと思います。


 ということで、まずは管理組合として、タイルの浮きの原因を明らかにすることから始めましょう。


[ 2013/3/14 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 弁護士 柴田 亮子

建築訴訟を中心に活動していくつもりです。皆さんと一緒に、この相談室を通じて勉強していければと思っています。


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