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住宅ねっと相談室 あらかると

マンション購入時や居住中の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

老後に備え、マンションを買うべきでしょうか

(東京都 50歳代 自由業 女性)

 50歳の女性です。独り暮らしです。この先も東京都内に住むつもりです。自由業で年金も少ないであろう私の老後を心配してか、実家の父親から「資金援助をするからマンションを購入したらどうか」と言われました。


 50歳を過ぎてマンションを購入するのはもったいないでしょうか?


 高齢者は住宅を借りるのが難しいと聞きますが、今後の高齢化社会では、そういう事態も改善されて、賃貸を心配しなくてもいいでしょうか? 親がお金を用意してくれるのであればとっておいて、老人ホームの入居に備えたほうが良いのでしょうか。


 つたない相談で申しわけありませんが、どうぞ考え方のヒントをよろしくお願いいたします。


ANSWER

どんなことがあっても安心な物件とは

(住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣)

 今後の日本の人口構成(超高齢社会)と住宅事情を考えれば、ご本人もご両親も心配になられるお気持ちは、痛いほどわかります。お父様としては、生活に必要な額の年金が期待できない子供世代に、家賃の心配を軽減してやりたいという気持ちをお持ちなのでしょう。


 確かに、死ぬまで家賃の心配がない生活ができれば安心です。とは言え、そのために全財産を住宅につぎ込み、あるいは、70歳過ぎても住宅ローンが残るようでは何もなりません。また、マンションを所有するためには、固定資産税や管理費、修繕費等の費用も伴います。しかも、来たる将来の大規模修繕において、その時の積立金だけで足りれば良いですが、追加徴収金が発生すればその分も持っていなければなりません。


 ところで、人は一生死ぬまで同じ住宅に住み続けることができるのでしょうか? それとも、どうしても施設などに入らなければいけない時が来るのでしょうか? 考えればキリがないほど、先のことは未確定です。ただ、今までの人生を振り返ってみて、生まれてから同じ住宅に住み続けてきた人は、珍しいほど少ないと思います。つまり、人は生まれてから死ぬまで、節目節目で住むところを変えていくことの方が自然なのかもしれません。


 とすれば、「買って安心な物件」とは、必要なときにいつでも適切な価額で売却できたり、貸したりできる(お金に換えることができる)物件ではないかと思います。具体的には、将来も人が住みたいと思う「まち」にあって、施工も管理も補修も適切に実行されている物件です。そのような物件であれば、おそらく購入したほうが賃貸住宅の家賃よりもいろんな意味で有利かもしれません。しかし、このような物件が見つからなければ、その時に払える家賃の賃貸住宅を選択し、一定の現金資金を常に保持する方が安心ということになるのかもしれません。基本的には、人口は減少し、住宅も余ってきている(=空き家が急増)のですから。


[ 2013/2/21 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣

 『相続のたびに“まち”が壊されていく!』。これが長年のまちづくり研究で分かったことです。不動産や住宅は、経済資源ではありません。国家の重要なインフラです。秩序ある不動産の継承は、「まちづくり」の原点です。皆さんに正しい知識をもっていただいて、暮らしやすい社会を実現したいですね。こんな思いから司法書士になりました。


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