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住宅ねっと相談室 あらかると

マンション購入時や居住中の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

マンションの駐輪場移設で、我が家の景観が台無しに!

(大阪府 50歳代 主婦)

 築20年のマンションに建設当初から住んでいます。


 先月、突然、理事会から「駐輪場改修及び新設・その他工事承認の件」と臨時総会開催の通知プリントが配布されてきました。


 玄関ホール前にある現在の駐輪場は、とめられる台数が少なく美観も悪いため、1階の我が家のすぐ横の緑地帯を取り壊して移転する、というものです。


 緑地帯の側に窓が3か所もあり、心いやされておりました。駐輪場ができるとなると、騒音問題だけでなく、自転車だらけの景色になってしまします。


 緑地帯があった側には窓が3箇所あり、60台の駐輪場を移設されては、騒音はもちろん窓からの景色は自転車だけになってしまいます。10年前ベランダ側の南側の緑地帯も駐車場になってしまいました。本当に住環境が悪化してしまい迷惑な話です。


 我がマンションの管理規約集には、「敷地及び共用部分等の変更(改良を目的とし、かつ、著しく多額の費用を要しないものを除く。)または処分において、敷地及び共用部分等の変更が、専有部分又は専用使用部分の使用に特別の影響を及ぼすべきときは、その専有部分を所有する組合員又はその専用使用部分の専用使用を認められている組合員の承諾を得なければならない。この場合において、その組合員は正当な理由がなければこれを拒否してはならない。」とありますが、どのようなことが正当な理由に当たるのでしょうか。


 どうかアドバイスをお願いします。


ANSWER

客観的な検証に基づいた議論を

(住宅ねっと相談室カウンセラー マンション管理コンサルタント 江沼 伸一)

 お気持ちお察しします。緑地帯と駐輪場では、景観としては大違いですね。


 もっとも、経験上、理事会側にも、ある程度やむにやまれぬ事情があったのではとも想像します。


 まず規約にある「特別の影響を及ぼすとき」の解釈ですが、単に景観が損なわれるという程度では、当たらないと思われます。たとえば、公開空地とか緑地率の取り決めなどがあった場合、これを無視する開発行為(駐車場や駐輪場その他)であったならば、その規定の理念や実態の適用などを踏まえた公的な程度の高い問題提起ができる可能性があります。もし、必要を感じるのであれば、確認申請にまつわるこうした問題の存在有無の調査は、役所の窓口に当たってみてください。


 さらに、駐輪場の設置により、開口部からの侵入が容易になったり、周辺住民への迷惑が具体的に発生するなどが考えられます。近隣住民は、とかくマンション建設に反対していた経緯がありがちです。それでなくても、事前連絡や配慮なく、一方的に変更することは、相隣関係のトラブルに発展することも珍しくありません。


 この様に、単に個人的な価値観や考えにとらわれず、さまざまな立場に置かれた住民や住民全体、近隣、地域社会など、視点を変えて検証してみては如何でしょうか。


 また、駐輪場にも可能な限り植栽を置設ける工夫も提案してみましょう。


 是非とも単なる利害の対決ではなく、大所高所から有意義な議論がなされる臨時総会になることをお祈りします。


[ 2011/7/21 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー マンション管理コンサルタント 江沼 伸一

マンション管理をはじめとした住宅問題は、さまざまな分野や経緯が複雑に絡む難しさがあります。したがって、よりプラグマティック(実用的)な解決方法をアドバイスできるよう心がけています。マンション管理士、管理業務主任者、一級建築施工管理技士、宅建建物取引主任者、産業カウンセラー、社会保険労務士、行政書士、マンション維持修繕技術者、情報処理技術者、監理技術者、キャリアコンサルタント他。


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