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住宅ねっと相談室 あらかると

マンション購入時や居住中の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

マンション出窓からの落雪事故と設計者らの責任について

(北海道 30歳代 会社員 男性)

 札幌市内の分譲マンションの理事をしています。今年2月、マンション出窓からの落雪により、駐車場の車を破損させる事故が発生したため、理事会から施工元に再発防止(対策)をお願いしましたが、以下の理由により施工元には責任が無いと言われました。


(1)以前の理事会で、落雪について協議した時に、理事会側から様子を見るから対策不要との回答があった。
(2)マンションが建ってから5年以上経過している。


 私としては、建物の設計に問題があるのは明らかであり、施工元に責任があると思うのですが、いかがでしょうか? 以前の理事会での協議内容については議事録が残っておらず、詳細不明な状況です。


 落雪については入居開始1年目から発生していましたが、被害が無かったため、大きな問題としてはとらえていなかっただけです。以上、よろしくお願いします。


ANSWER

専門的な原因の究明から

(住宅ねっと相談室カウンセラー 弁護士 柴田 亮子)

 まず最初に、落雪の原因が何かをつきとめる必要性があります。それが設計ミスにあたるとすると設計者の責任に、施工ミスにあたるとすると施工者の責任となります。


 できれば専門の建築士にみてもらい、意見書をもらって相手方に提示し、交渉しましょう。素人判断としての要求程度だと、のらりくらりとかわされてしまう可能性があります。


 施工者および設計者とマンション購入者とは直接の契約関係になく、設計等の改善を要求することはできません。できるとしたら、車の破損という損害が発生したときから3年以内であれば、損害賠償としての金銭請求はできます。根本的な再発防止の補修を依頼するのであれば、分譲主に対し瑕疵担保責任を請求するしかありません。


 落雪対策は、分譲主に課せられている品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)の対象にはなっていないと考えますので、契約書で瑕疵担保期間が何年か確認してください。もっとも、引渡しから5年だと瑕疵担保期間が経過していることも多いかと思います。その場合は、不法行為による請求ということが考えられますが、落雪対策が判例で示されている「建物の基本的な安全性」を欠くといえるかどうか疑問です。


 まずは、何が原因か、専門家に依頼することから始めてはいかがでしょう。その後、必要があれば、その結果と瑕疵担保期間の内容などをもとに法律相談を受けてください。


[ 2011/12/22 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 弁護士 柴田 亮子

建築訴訟を中心に活動していくつもりです。皆さんと一緒に、この相談室を通じて勉強していければと思っています。


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