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住宅ねっと相談室 あらかると

マンション購入時や居住中の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

マンション間取り変更に管理組合の壁

(大阪府 40歳代 主婦)

 築20年の分譲マンション中古物件を購入しました。間取りを変えて使い勝手の良いようにリフォームしようと思っていたところ、間取りを変更するには、外壁や戸境壁、天井、床などの共用部分の躯体コンクリートにビス止めをしなければいけないのですが、管理規約で禁止されていることが分かりました。エアコンの取り付けだけは構わないそうです。


 エアコンが良いのに、他がダメだということが納得いきません。なぜダメなのでしょうか?


ANSWER

線引きが難しい

(住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣)

 建築士のカウンセラーに回答をお願いしたところ、答えづらいとのことで、私がお答えさせていただきます。もっとも、お望みの回答になるかどうかは自信ありませんが。


 まず、マンションの構造躯体にビス止めや穴あけがなぜダメなのかですが、それらの行為により耐震性能が低下する恐れがあるからというのが一番の理由です。ビス止め程度で耐震性能が低下するとも思えませんが、ビス止めによりひびが入ったり、コンクリート内部の結露を招いたりすることを心配されているようです。また、それらがきっかけで、今まで無かった音の伝わりが起こったりもするからです。間取り変更工事がきっかけで、急に上下間の音のトラブルが発生したという事例も報告されています。


 もっとも、多少は問題は少ないと思われますが、どこまでが大丈夫でどこからがダメという線引きが難しいというか不可能なので、建物全体のことを考えれば、一律禁止ということにせざるを得ないというのが本当のところでしょう。


 では、なぜエアコンだけはOKなのでしょうか? 本来、この問題に対応して、新築時にエアコンの取り付けやダクト穴が準備されている部屋がありますね。ところが、全室にあるわけでもありません。エアコンを設置できる部屋を限定できればよいのですが、気温が上昇している現代では、なかなかそうはいきません。そこで、本来は、例外なく認めるべきではないのでしょうが、特別にエアコンだけは認めざるを得ないというところなのではないでしょうか。


 他方、築年数の古いマンションをリノベーション物件として、大改造した部屋が人気を集めています。ある意味、古いマンションほど耐震性能など気になることろですが、もともと耐震性能が低いからということなのでしょうか? 改めて考えてみると心配です。


 間取りの可変性・自由性は、人口減少や少子高齢化が急速に進む我が国において、大きなニーズです。マンションを建てる時から、この点についてもっと重要視すべきでしょうね。


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[ 2015/4/23 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣

 『相続のたびに“まち”が壊されていく!』。これが長年のまちづくり研究で分かったことです。不動産や住宅は、経済資源ではありません。国家の重要なインフラです。秩序ある不動産の継承は、「まちづくり」の原点です。皆さんに正しい知識をもっていただいて、暮らしやすい社会を実現したいですね。こんな思いから司法書士になりました。


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