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住宅ねっと相談室 あらかると

賃貸住宅の入居・退去時や居住中の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

立ち退き後に立ち退き料の請求はできるのでしょうか

(大阪府 20歳代 会社員 男性)

 すでに新居に引っ越しを済ませているのですが、今年の8月に退去した賃貸マンション物件から、立ち退き料を請求できるでしょうか。


 退去日より6カ月前に、契約更新できないという書面を受け取りました。契約書にも6カ月前に通知すると記載されていました。契約更新できない理由は、家主が個人から会社名義に変わったためだと言われたのですが、会社は旦那さんの会社で、奥さんがオーナーだったので、実質、追い出すための形式になっているのではないかと思ってしまいます。また、その後は息子さんたちがその部屋を利用していることが、後から分かりました。


 契約書に書いているから……とあきらめていましたが、最近テレビなどで立ち退き料というものがあると知り相談させていただいています。この場合はどうなりますでしょうか。よろしくお願いいたします。


ANSWER

本来は、立ち退く前に請求するものですが

(住宅ねっと相談室カウンセラー 弁護士 柴田 亮子)

 契約書の内容が明らかでないので、一般的なことを話させていただきます。立ち退き料は、更新拒絶の正当事由を補うための紛争解決金です。つまり、更新拒絶が正当かどうかの1つの判断基準です。家主の変更は、更新拒絶の正当事由としては、それだけでは足らないように思いますし、まして、実質的に同じ大家さんなら、ますます立ち退き料で補う必要があるように思います。


 もっとも、立ち退き料は、「立ち退くからよこせ」と交渉するのが通常です。したがって、立ち退いた後に、立退料を請求するのは、法的にはかなり難しいと考えます。


 ちなみに立退料は、地域によっての慣習や、家賃額、敷金礼金制度の違いによる影響が強く、一概にいくらとはいえないのが実情ですが、目安としては、東京では賃料の2~3カ月分、関西では3~6カ月分が多いように思います。これも、正当事由(例えば貸主が住むところがなくなった等)との兼ね合いにもよりますので、あくまで一つの参考例としてとらえてください。


 立ち退いてしまった現在、できうることとしては、法的に根拠はないのですが、家主に「こちらも気持ちよく、立ち退き料も頂かずに立ち退いたのだから、引っ越し費用くらい出してもらえないか」と交渉してみることくらいだと考えます。


[ 2009/3/19 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 弁護士 柴田 亮子

建築訴訟を中心に活動していくつもりです。皆さんと一緒に、この相談室を通じて勉強していければと思っています。


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