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住宅ねっと相談室 あらかると

賃貸住宅の入居・退去時や居住中の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

大家さんが死去。誰に家賃を払えばよいかわかりません

(東京都 30歳代 会社員 男性)

 古い一戸建てを借りています。2005年に契約し、現在も入居しています。管理会社を通さず、大家さんに直接家賃を振り込んでいました。


 2009年ぐらいだったと思います。大家さんの銀行口座が凍結され、家賃の振り込みが出来なくなったことで、大家さんの死去を知りました。入居時に仲介してくれた不動産会社の方と色々お話しましたが「家賃の振込先は未定なので、待って欲しい」と言われました。相続人が決まった後に連絡するとの事でした。


 不動産会社の担当者が大家さんの次男さんとの接触を試みましたが相手にしてもらえず、最終的にはこの件を投げ出してしまいました。区役所の方も対応してもらえなく困っているそうです。


 私は現在、引越しを検討しています。どのように対処すれば良いのでしょうか?2009年からの家賃がまだ私の手元にあります。支払う義務があるのかないのか、また誰に払うべきなのでしょうか。また、引越しをした時に、誰に室内を確認してもらい鍵を返却すればよろしいのでしょうか?


 気になったので法務局にて不動産の登記事項証明書を確認しましたが、権利者は、亡くなった大家さんと2人の息子さんぞれぞれ3分の1ずつの持ち分になっていましたが、大家さんと息子さんのうちの一人は亡くなっています。


ANSWER

相続人の調査義務

(住宅ねっと相談室カウンセラー 弁護士 柴田 亮子)

 なぜ、その次男さんが家賃の受け取りを拒むのか気になりますね。相続関係でもめているのでしょうか。高齢化が進むなか、このような問題が増えているのかもしれませんね。


 まず、未払いの家賃ですが、遅延損害金が発生してしまうので、至急「供託」をしてください。供託の方法は、法務局か、お近くの弁護士、司法書士にお尋ねください。ちなみに、家賃債務は5年で消滅時効にかかりますが、5年経てば未払い家賃の全額が時効の対象になるのではなく、5年過ぎた月ごとの家賃が順次対象となります。


 賃貸契約の解除と鍵の返還については、まずは仲介してくれた不動産業者に相談してみてください。契約書を見ないと正確にはわかりませんが、法的には、賃借人は賃貸人の相続人を調査し、相続人全員に賃貸借契約解除の通知をすることが必要となるかと思います。その際、相続人全員が放棄していた場合には、裁判所に相続財産管理人の選任の申し立てが必要となります。仲介業者で対応してくれない場合は、お近くの弁護士や司法書士に相談されるのが良いかと思います。


 いずれにせよ、契約書を持って、一度専門家の法律相談を受けてください。


[ 2013/12/5 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 弁護士 柴田 亮子

建築訴訟を中心に活動していくつもりです。皆さんと一緒に、この相談室を通じて勉強していければと思っています。


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