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住宅ねっと相談室 あらかると

賃貸住宅の入居・退去時や居住中の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

借家の庭の手入れは誰がすべき?

(大阪府 40歳代 主婦)

 借りている家の植木の剪定や消毒などは、貸し手借り手どちらの負担になるのでしょうか。契約書には明記されていません。


 昨春から借りていますが、同じ年の夏の終わりに、管理会社を通して何度も植木の剪定をお願いして、ようやく大家さんが手配した植木屋が剪定に来ました。その植木屋さんは「害虫消毒が必要だが、大家さんにその旨を話したら借り手から費用を徴収して」と言われたそうです。


 一戸建ての賃貸を借りるのは3軒目ですが、今までの家は、大家さんが植木の管理はされていましたし、この家の大家さんが信じられないほど各種支払いを渋る方で、他にもいろいろな費用をこちらが支払っているので、素直にこちらで支払う気持ちにはなれない状況です。消毒や、年に一度の剪定の費用をこちらが支払わず、この家の植木が枯れた場合、責任はどうなりますか。


ANSWER

取り決めがない場合の考え方

(住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣)

 まずは、法的な解釈としては、契約内容として最初に取り決めておくべき内容であるということが言えます。例えば、年に何回は剪定及び害虫対策をするとか、剪定は指定業者でなければいけないのか、その費用負担は誰がするのかなどです。したがって、契約に沿った内容が答えとなります。


 次に、契約内容に定めがない場合どう考えるかですが、雰囲気のある庭が付いていることが前提で家賃設定をしてあると思われる場合は、剪定及び害虫駆除は大家さんが持つべきでしょう。


 しかし、通常はそこまで考えずに家賃設定もしてあるケースが多いと思います。この場合は、原則、庭も含めて使用権限のある借主に管理責任がありますから、借り主負担で草取りや枝の剪定をすべきでしょう。自分でやってもかまいません。ただし、庭が広大で、費用も妥当の範囲を超える場合などは、新たに貸主借主間で取り決めをした方が良いでしょう。


 私も京都の町家をお借りして住んでいますが、奥庭の手入れは、日本庭園の仕事をしてこられたシルバー人材センターの方に剪定と害虫対策をお願いしています。費用は1回数千円と、とてもリーズナブルにやっていただいています。消毒剤もほぼ実費でやっていただいています。


 そして、雑草取りは、自分でやっています。小さな灯篭も置きました。暑い季節は、毎日水やりを欠かさず、愛着を持って手入れしていると、自然にきれいな苔が生えてきて、お借りした時よりも見違えるほどきれいな庭になり、家全体が明るくなりました。庭の手入れは、放置すればするほど面倒になりますが、気持ちよく住むということに対する投資と考えれば、ありがたい物件を借りられたと思っています。


 後は、そんな住まい手の行動を大家さんがどう評価するかです。感謝すらされないのであれば、良心的な大家さんの物件を別に探すべきでしょう。借り主にも選ぶ権利があるのですから。


[ 2013/6/13 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣

 『相続のたびに“まち”が壊されていく!』。これが長年のまちづくり研究で分かったことです。不動産や住宅は、経済資源ではありません。国家の重要なインフラです。秩序ある不動産の継承は、「まちづくり」の原点です。皆さんに正しい知識をもっていただいて、暮らしやすい社会を実現したいですね。こんな思いから司法書士になりました。


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