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住宅ねっと相談室 あらかると

賃貸住宅の入居・退去時や居住中の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

契約書を公正証書で作成するメリットは?

(愛知県 50歳代 会社役員 男性)

 所有しているマンションの一室をある法人の社宅として貸すことになりました。


 以前、知り合いから賃貸契約書を公正証書でつくった方が良いという話を聞いたことがあります。公正証書で作るメリットは何でしょうか。


ANSWER

公正証書の効力

(住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣)

 公正証書とは、私文書などを公証人という公的機関の法律文書作成の専門家に作ってもらい、文書の証明力を高める制度です。遺言書や契約書などでの利用が多いと思います。


 さて、契約書を公正証書で作る主なメリットとしては、


(1) 契約書としての形式的な法的要件の確保
 法律の専門家がチェックしますので安心です。ただし、実態的な内容をチェックしてくれません。これについては、各分野の知識がある弁護士や司法書士などにご相談を。


(2) 金銭債権の債務名義
 契約書の中で金銭の支払いを明示してある場合は、その分につき債務不履行が発生した場合、新たに裁判を起こさなくても、その公正証書だけで強制執行手続きを申し立てることができます。つまり、裁判でその契約の事実を認定するまでもなく、証拠力が高いということです。


(3) 精神的圧力
 契約など、特に公正証書で作成しなくてもキチンとさえできていれば効力は同じなのですが、「公正証書」というだけで、相手が緊張するのであれば、その分効果があるのではということです。逆に、その緊張感が、相手を信用していないという風に受け取られるマイナス面もありますので、ご注意を。


 以上のことを建物賃貸借契約書に当てはめると、お分かりいただけると思います。特に、不動産の賃貸借契約においては、賃料不払いの場合の請求に関し、裁判を必要としない点では、メリットがあります。


 契約の相手との関係性を十分に考慮し、ご判断下さい。もっとも、相手が法人の場合、個人と違って公正証書でより確実な契約書に仕上げることにつき、喜ばれる場合もありますので、相手と相談することも重要です。


[ 2014/4/17 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣

 『相続のたびに“まち”が壊されていく!』。これが長年のまちづくり研究で分かったことです。不動産や住宅は、経済資源ではありません。国家の重要なインフラです。秩序ある不動産の継承は、「まちづくり」の原点です。皆さんに正しい知識をもっていただいて、暮らしやすい社会を実現したいですね。こんな思いから司法書士になりました。


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