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住宅ねっと相談室 あらかると

賃貸住宅の入居・退去時や居住中の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

URの賃貸契約、家賃の100倍の預金が必要ってホント?

(神奈川県 40歳代 会社員 女性)

 知的障害を持つ知人がいます。以前は同じ職場で働いていたのですが、入院して長期治療を受けるため、現在は退職しています。知人のご両親は、地方に住んでいて、高齢で上京できず、私たち友人が生活支援をしています。


 治療の甲斐あって退院することになり、住むところを探しているのですが、民間の賃貸物件では、収入がなく障害がある彼女では、なかなか大家さんのOKをもらえず、UR(都市再生機構)の賃貸物件を探すことにしました。ところが「収入の無い方でも構わないが、家賃の100倍の預金残高があることが条件」と言われたそうです。


 本当でしょうか? 家賃7万円の部屋だと700万円です。ご両親に頼めば可能性はあるかもしれませんが、高すぎませんか?


ANSWER

本当ですが、他にも選択肢はあります

(住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣)

 ご友人の社会復帰支援をされているとのこと、法律専門家の端くれとして、お礼申し上げます。


 障害者や高齢者は収入が無い方が多く、住宅を探す場合、ご苦労されることは事実です。まず、UR(都市再生機構)の賃貸住宅の家賃保証制度ですが、民間物件のように、礼金や保証金、更新料、あるいは連帯保証人や保証会社との保証契約を義務付ける負担が無い代わりに、借主の賃料支払能力を確認する制度があります。


(1)所得証明制度


・賃借人の月間所得が下記基準以上であること。
・住居者が1人の場合、月収が家賃の4倍または25万円のいずれか低い方
・住居者が2人以上の場合、月収が家賃の4倍又は33万円のいずれか低い方


(2)預金残髙証明制度


・契約者名義の預金残高が、契約時点で家賃の100倍以上あること


(3)一時払い制度


・家賃1年分以上(最大10年分まで)を前払いする


(4)連帯保証人制度


・上記(1)~(3)までの支払い能力保証を、本人ではなく連帯保証人が行う


 以上のような制度があるようです(詳しくは、URにお問い合せください)。どれでも良いそうです。


 したがって、所得の無い方の場合、預金残高証明だけでなく、他にも支払い能力を保障する制度はありますので、お友達のご両親とも相談し、一番良い方法を取ってあげてください。特に、(3)は、年数分に応じて家賃割引もありますので、手持ちに余裕があれば合理的かもしれません。


 高齢者や障害者の住まいについては、各行政やNPOなどの支援制度も考えられますので、まずは、地元の役所から問い合わせてみてはどうでしょうか。


[ 2013/9/19 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣

 『相続のたびに“まち”が壊されていく!』。これが長年のまちづくり研究で分かったことです。不動産や住宅は、経済資源ではありません。国家の重要なインフラです。秩序ある不動産の継承は、「まちづくり」の原点です。皆さんに正しい知識をもっていただいて、暮らしやすい社会を実現したいですね。こんな思いから司法書士になりました。


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