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住宅ねっと相談室 あらかると

賃貸住宅の入居・退去時や居住中の疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

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QUESTION

賃貸住宅の連帯保証人の責任

(兵庫県 50歳代 自営業 男性)

 6年前、賃貸住宅に入居する知人の連帯保証人になりました。当時、その知人とは仕事で親密なつながりがあり、断ることが出来ず判をついてしまいました。物件はマンションで家賃8万5000円、2年ごとに更新です。


 その後、その知人とは仕事の関係が無くなり、4年ほど音信もなく、保証人になったことすら忘れていました。


 先日、いきなり不動産業者から電話があり、借主が10カ月ほど家賃を滞納しているので代わりに払ってほしいとのこと。また、今年の4月に自動更新されているが、今後も払えないようであれば、出ていってほしいと言ってきました。あわてて知人のマンションに行ってみたら、しばらく帰っていないようで、行き先も分かりません。勤めていた会社も辞めていたようです。


 どうすればよいでしょうか。ご助言ください。


ANSWER

貸主にも滞納の事実の連絡責任があります

(住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣)

 お困りのこと、お察しします。せっかく親切で保証人になってあげても、恩をあだで返されるようなこととなっては残念ですね。


 さて、連帯保証人の責任は、本人と同じ程度で債務に関し責任を負うものですから、原則は、不払い家賃を全額支払う責任があります。


 ただし、保証人契約は、本人(借主)を介してではなく、直接貸主との間で交わす契約ですから、契約当事者の相手である貸主としては、保証人に対して一定の報告義務があります。具体的には、建物賃貸借契約の場合、3カ月ぐらい続けて家賃滞納があれば、保証人に連絡すべきでしょう。


 さらに、賃料の支払いがないままに保証人に連絡もなく自動更新(法定更新)された場合、更新後の未払い賃料については、連帯保証人に必ずしも責任を負わせるものでもない(平成6年6月21日東京地方裁判所判決)という裁判例もあります。


 これらを参考にすると、3カ月連続で滞納があったにもかかわらず、保証人に何の連絡もなく自動更新(法定更新)されたということのようですから、残りの7カ月分については、貸主側にも過失があるように思われます。


 したがって、契約書などの書面を持って具体的に弁護士あるいは司法書士の法律相談を受けながら、貸主側と金額交渉をしてみたらどうでしょう。相手方も裁判となるといろいろ面倒でしょうし、連絡しなかったという過失も理解しているでしょうから、交渉に応じる可能性は十分にあると思います。どうしても払えというのであれば、その時は、裁判も視野に入れてはどうでしょう。


 それと、貸主側に契約解除作業を求め、明け渡しを進めてもらうように要請してください。当の本人が行方不明では困りますが、このまま契約を続けることは、もっと損害が増えるばかりです。このことも含め至急、法律家に相談を始めてください。


[ 2011/10/20 掲載]

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住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣

 『相続のたびに“まち”が壊されていく!』。これが長年のまちづくり研究で分かったことです。不動産や住宅は、経済資源ではありません。国家の重要なインフラです。秩序ある不動産の継承は、「まちづくり」の原点です。皆さんに正しい知識をもっていただいて、暮らしやすい社会を実現したいですね。こんな思いから司法書士になりました。


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