日本経済新聞 関連サイト

住宅サーチ for Premium Life

住宅ねっと相談室 あらかると

住宅に関係する税金やローンの疑問・トラブルなど、読者から寄せられた相談に建築士やFP、弁護士ら専門家が回答します(この連載は終了、新たな質問の受け付けも終了しました)

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • この記事をmixiチェックに追加
  • この記事をtwitterでつぶやく

QUESTION

住宅ローンの銀行選びと仲介業者の意向

(愛知県 30歳代 会社員 男性)

 中古一戸建ての購入を決め、物件費用と購入諸経費をあわせた金額のローンを組む予定でした。


 売買契約を結ぶ前に、仲介業者から「とりあえずA銀行にローンの仮審査を申請しておきますね!」と言われました。A銀行のほかに気になっている銀行もあったのですが、「後で変更もできるから」と言われましたし、A銀行も私の候補に入っていたので仮審査をお願いしました。


 売買契約締結後でも、借り入れする銀行や金額を変更できることは確認したのですが、売買契約書のなかの住宅ローン融資特約には、本審査の期限が約1カ月後に設定されていました(1カ月以内に本審査に通らない場合は契約解除になる)。しかも、銀行については「ネット銀行はやめてくれ」「近くに支店はない銀行はやめてくれ」と言われました。


 物件の引き渡しが約半年後なので、私はできればローン金利を比較して銀行を選びたいと思っています。売主や仲介業者と交渉して、本審査の期限を現在の1カ月後より延ばしてもらうことはできるのでしょうか。


 また、銀行の選定について仲介業者が制限をすることはありえるのでしょうか。よろしくお願いいたします。


ANSWER

「オーバーローン」は難しいかも

(住宅ねっと相談室カウンセラー 宅地建物取引業 茂松 東律)

 売買契約書に書かれている住宅ローン条項により、ローンが組めない場合には契約が白紙解除となり、手付金は全額返却されることになります。買主は決められた期日までに住宅ローンを申し込み、必要書類をすべて金融機関に提出する事が必要です。もし意図的に申し込みの時期を延ばしたり必要書類を提出せず、その結果、住宅ローン審査が通らなかった場合などは白紙解除の対象とはならず、売主側から違約金を請求される場合があります。住宅ローンの申し込みを約束した期限までに誠実に実行する必要があります。


 今回のケースで気になる点は、物件価格プラス諸経費を借り入れる、いわゆるオーバーローンであるということです。一時期、金融機関も積極的にオーバーローンを融資していた時期もありましたが、最近は、オーバーローンを融資してくれる金融機関は少なく、融資してくれる銀行は限定的になりますので注意が必要です。


 次に借り入れる金融機関の決定権についてですが、あくまで主体は買主であり、買主の意思を尊重し優先されるべきだと思います。


 また、仲介業者がネット系銀行を嫌がったり、近くに支店のある金融機関を希望するのは、単にその後の登記手続きなどの利便性を優先したいために主張していると考えられます。もちろん、それらも重要な要素の一つではありますが、融資の可否を優先事項として考慮するのであれば、相談の余地はいくらでもあると思います。


 また、融資申込みの期限延長についても、売主、買主、仲介業者全員が契約の成立に向けて協力するのが明確であれば、一定期間の延長は現実的にいくらでも可能だと思いますし、そのような事例はたくさんあります。


 住宅ローンは、多額を長期に借り入れるため、金利は気になるところですが、それだけにとらわれず、自己資金の手当てや借り入れの可能性、返済計画など総合的な観点から、金融機関を選択してください。


[ 2012/11/1 掲載]

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • この記事をmixiチェックに追加
  • この記事をtwitterでつぶやく

住宅ねっと相談室カウンセラー 宅地建物取引業 茂松 東律

賃貸から売買まで不動産取引全般の仕事をしています。最近は競売物件の相談も増えてきました。さまざまな問題解決のヒントを一緒に考えていきましょう。


バックナンバー


※正しく表示されない場合はしばらくお待ちいただくか
こちらのリンクをクリックしてください

 

このサイトについて

日本経済新聞社について