日本経済新聞 関連サイト

住宅サーチ for Premium Life

特集:基準地価

基準地価、地方中核都市で高い伸び 仙台や福岡、商業地5%迫る

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • この記事をmixiチェックに追加
  • この記事をtwitterでつぶやく


 地価の上昇が三大都市圏から地方の中核都市へと波及し始めた。国土交通省が16日発表した2015年7月1日時点の基準地価では三大都市圏の商業地が、訪日客の増加などから3年連続で上昇した。北陸新幹線の開業効果が出た金沢、仙台や福岡など、商業地の地価の伸びが5%に迫る都市も出てきた。


新幹線効果

 東京、大阪、名古屋の三大都市圏の商業地は2.3%上昇した。上げ幅は前年(1.7%)を上回り、リーマン・ショックがあった08年(3.3%)以来の大きさだ。住宅地は0.4%上昇で、上げ幅は前年(0.5%)よりやや縮まった。


 国内景気の緩やかな回復基調と、金融緩和を背景にした投資マネーが三大都市圏の商業地に流入している。今年、地価上昇に拍車をかけたのが訪日客の急増だ。

 商業地で全国で最高価格をつけたのは東京・銀座の「明治屋銀座ビル」で上昇率が16.8%。訪日客が高額品を買いに足を運ぶ銀座は高級ブランドを中心に出店希望が相次いでいるという。テナント料が高くても引き合いがあるため、不動産価値が上昇している。

 大阪も同じだ。商業地で地価上昇率トップだった「りそな心斎橋ビル」は目の前に訪日客を乗せたバスが止まる「爆買い」の発着拠点だ。周辺では大丸心斎橋店を中心に訪日外国人が集まり、免税品を大量に購入する光景が日常化している。

 地方圏全体ではマイナスが続くが、中核都市では地価上昇が広がってきた。3月に北陸新幹線が開業した金沢市の金沢駅周辺では、住宅地が全国首位の上げ幅となる16.8%の上昇を記録。観光客の増加を受け、商業地でも店舗需要などが堅調で地価が上昇している。


 札幌、仙台、広島、福岡でも上昇が目立つ。4都市合計で商業地は3.8%、住宅地は1.7%それぞれ上昇し、ともに三大都市圏の上げ幅を上回った。仙台市では地下鉄東西線の12月開業を控え、沿線周辺での住宅地需要が旺盛だ。福岡市では、博多駅周辺の商業地で大型ビル開発や地下鉄延伸計画があり集客力の向上が期待されている。


 地方圏全体の地価の下落幅は全用途で1.5%。なかでも秋田県は商業地で4.6%、住宅地で4.0%それぞれ下落し、ともに都道府県別で最大のマイナス幅となった。中核都市の地価上昇の動きを、それ以外の地方の地価下落がかき消している構図だ。


 この流れを映して、基準地価は全国の全用途でみると0.9%の下落となった。三大都市圏の商業地や中核都市での上昇を受けてマイナス幅は6年連続で縮小したが、下落は24年連続となった。


[2015/9/17付 日本経済新聞 朝刊]

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • この記事をmixiチェックに追加
  • この記事をtwitterでつぶやく


バックナンバー


※正しく表示されない場合はしばらくお待ちいただくか
こちらのリンクをクリックしてください

 

このサイトについて

日本経済新聞社について