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特集:基準地価

上昇地点7倍に 底入れの動き、地方にも

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 2012年の基準地価では、全用途の上昇地点が前年の7倍となる658となった。「底入れ」する地点は都心からその近郊や地方都市にじわりと広がっている。

 「世界一高い電波塔」を売り物に5月に開業した東京都墨田区の東京スカイツリーは、今も若い男女や家族連れでごったがえす。来場者は開業から100日で1666万人と年間目標の約半分に達した。周辺の和食店の店主は「観光客が多く来店してくれる」と話す。近くの押上駅周辺の基準地価は前年比で9.8%上がった。


 地価の回復傾向は先導役の都市部から地方に裾野が広がる。商業地の上昇地点は東京、大阪、名古屋以外の地方圏でも53と昨年の約6倍に増えた。周辺に商業施設ができるなど利便性が向上し地価が上がるケースが目立つ。


 地価が5%超上がった福岡市のJR博多駅前。九州新幹線鹿児島ルートの全線開業から1年半が過ぎた今もホテル建設が相次ぐ。九州旅客鉄道などによる再開発計画も動いており、「まだ上昇の余地がある」(地元の不動産関係者)。


 ビル開発が盛んな札幌駅周辺や、ホテルなどの建設が相次ぐ広島駅周辺でも地価が上昇に転じた。


 住宅地にも明るさは広がってきた。地価が上昇している川崎市の武蔵小杉駅周辺では、JR横須賀線の新駅ができた効果もあり、建設ラッシュが続く。駅直結の高層マンション「エクラスタワー武蔵小杉」の完成予定は来春だが、販売総戸数300戸のうちほぼ全てが売却済みだ。


 14年度に北陸新幹線の開業を控える金沢駅周辺の分譲マンションには、自動車を持たない60代前後のリタイア世代が殺到する。利便性が高まった地域の地価が上がる構図は商業地と同様だ。14年度の消費税率の引き上げを控え、「駆け込み需要で住宅地の地価は来年前半までは回復基調を強める」(みずほ証券の石沢卓志氏)との指摘もある。


 もっとも地価はまだ水面下。個人所得の低迷も続いており、地価の回復が点から面に広がっていくにはなお力強さを欠いている。


[2012/9/20付 日本経済新聞 朝刊]

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