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特集:公示地価

公示地価11年連続低下、資産デフレが加速・住宅地5.2%、商業地8.3%

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 国土交通省が25日発表した今年1月1日時点の公示地価は全国平均で前年比5.9%下がり、11年連続の下落となった。景気低迷に地方の大型店や工場閉鎖が重なり、下落幅は2年ぶりに拡大した。東京都心部では下げ止まり傾向も出てきたが、地方では下落が一段と進み、利便性による土地の選別が鮮明。資産デフレは止まらず、企業や銀行の経営を圧迫する要因になっている。


 全国平均で住宅地は5.2%、商業地は8.3%の下落。公示地価がピークを記録した1991年に比べ、住宅地は36.0%下落し、バブル以前の87年の水準となり、商業地は62.0%下落し、80年の水準まで落ち込んだ。東京、大阪、名古屋の3大都市圏では、住宅地は91年比で52.1%、商業地は76.1%下落した。


 国土交通省は「都心部では上昇・横ばいの地点が増えたが、大半の地点では下落幅が拡大した」と分析。大通りに面し小売店として収益が見込める商業地や都心に近い住宅地と、それ以外の土地の価格差が拡大している。


 東京都区部の住宅地で上昇または横ばいだった地点は合計77カ所と、前年の55地点を上回った。企業が手放した工場跡地などへのマンション建設が進む都心部では、下げ止まりの傾向が鮮明になった。これまでの地価下落で都心部のマンションの価格が下がり、都心回帰に拍車が掛かったことも背景。都区部以外でも、さいたま市など再開発が進む地域では横ばいに転じた地点が現れた。


 半面、都心からの通勤時間が1時間以上かかる千葉県内の住宅地では、下落幅が10%を超す地点が多い。地方の住宅地も引き続き下落幅が拡大。都道府県別では、前年並みだった島根県を除き、軒並み下落した。


 商業地は東京圏では3年連続で下落のテンポが鈍った。海外の高級ブランドを扱う店舗が進出した銀座など都心部で上昇に転じた地点が増えたためだ。だが上昇は一部にとどまっており、再開発が遅れ老朽化した小規模ビルが並ぶ地点では下落が続いている。


 昨年まで2年連続で下落が鈍化した名古屋圏は再び下落幅が拡大した。JR名古屋駅前を中心に大規模な複合ビルの建設計画が進行中で、供給過剰感が急速に強まっていることが主因。大阪圏も下落幅が拡大した。


 人口10万人以上の地方都市では、約半数で下落幅が10%を超えた。郊外型量販店の進出などで中心部の百貨店撤退や中小小売店の閉鎖が続いており、下げ止まる兆しは見えない。


[2002/3/26付 日本経済新聞 朝刊]

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