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クリエーターたちの挑戦
Watanabe Akiko
渡邊朗子さん(デジタル・クリエーター)
新しい「知」を生み出す空間をつくる
問「情報空間をデザインする、とはどういうことなのでしょうか」
 情報を使う、情報を生み出す活動や生活とはどんなものか。それを空間でサポートするにはどうしたらいいか、ということを考えています。

 知的情報が生み出されるプロセスは、突き詰めれば3つに分けられます。ひとつは情報を構築するという過程、もうひとつは情報を共有するという過程、3つめは情報をストックしておくという過程。作業そのものはすべてコンピュータでできますが、主体は人間ですから、活動空間にはアメニティーが必要です。持続的に仕事をしていくためのリラクゼーションであるとか、娯楽であるとか。それを私は「タイアレス(tireless)」と呼んでいます。「疲れない」こと。機能としてもデザインとしてもタイアレス。そんな空間づくりを目指しています。
慶應義塾大学「G-SEC Lab」 ラボ内にある「クライトン・カフェ」
問「タイアレスな空間には、どんな要素が必要とお考えですか」
 形状も重要ですけど、それよりもソフトの要素が大事だと思うんです。フレキシブルであること、「柔軟性」。どこがどうなっているのか、分かりやすい「透明性」。それから、組み合わせ可能であるということ、「ネットワーク・アビリティ」。この3つの要素です。

 それから、冷たい空間の中では、想像力ってわき起こりませんよね。ある素材とある素材が発している波長のようなものが、うまく掛け合わされたとき、心地よさが生まれると思うんです。それが住宅では無意識に考えられてきたけれど、オフィスや研究室からは排除されていました。ですから、慶応大学の「G-SEC Lab」の設計では、かなり素材感に気を使っています。

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