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クリエーターたちの挑戦
Sasaki Ritsuko
佐々木律子さん(染織家)
繊維の織りなす色や形で浮遊感を表現する
lead
問「半立体の作品をつくるようになった動機は」
 以前は、一本一本糸を染めてより合わせ、それを織り上げるという工程で制作していました。けれどそれでは作業が密になり過ぎ、思い入れが深くなるあまりに、重たい作品になってしまうんです。もっと軽やかなものをつくりたいという思い、柔らかなものへの憧れがありました。

 織物は本来、縦糸と横糸を直角に交差させてできあがっていくものです。そこに金属線を織り込むことで、自然の形象にみられるような、うねりを表現しようと試みました。その初期作品が、アンモナイトを模した「ジュラ紀」です。
「ジュラ紀」1991年 幅34×高さ29×奥行き5センチ 麻・真ちゅう線 二重織+コイリング
「回帰」1997年 幅43×高さ35×奥行き10センチ 麻・絹・銅線 平織+コイリング
問「素材だけでなく、手法も変わっていきますね」
 織りに「組み」を組み合わせて制作したのが「Forest」、1997年の作品です。ぼかし染めした糸を機(はた)にかけて織るとき、横糸を少し残しておいて、あとから手で組み上げていきます。整然とした織り地の中から、柔らかなものが萌(も)え出るような効果を狙いました。それでもまだ、望むような軽やかさには到達できないと感じましたね。
「Forest」1997年 幅70×高さ72×奥行き3センチ 3枚組 麻・絹 ぼかし染め+縦二重織+組み+コイリング(納入先)パークシティ白岡 エントランスラウンジ

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