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クリエーターたちの挑戦
Konoike Tomoko
鴻池朋子さん(美術家)
六感を呼び覚ますアート・イベントを仕掛ける
lead
問「このイベントを企画したきっかけは」
 最初は、アクシスビル4階のギャラリーで個展を催しませんか、というお話をいただいたんです。けれども、それだけではつまらない。個展を見に来る人は、まっすぐ4階に上って、帰っていくだけです。アクシスビルには、地下にもギャラリーアネックスがありますし、他のフロアには、個性的なテナントがたくさん入っています。いっそビル全体を会場として、存分に楽しんでもらえる展覧会が企画できないかと考えたわけです。
「六感の森」Deep forest beyond five senses
会場:アクシスビル 〒106-0032東京都港区六本木5-17-1 電話 03-5575-8655(会期中)
会期:2003年8月18日(月)─9月4日(木)11:00─19:00(会期中無休)
入場料:バッチ300円(会期中有効/再入場の際は本人である旨の証明書を提示)
http://www.6mori.com/
問「“六感の森”というテーマを発想した理由はなんだったのでしょう」
 最近、健康ブームですよね。無農薬野菜や炭、森林浴などが見直されている。みんな、心がけて体にいいものを食べたり、サプリメントを取ったりしています。けれど、私自身の実感として、どうもそれがきちんと体に吸収されていない気がするんです。それは、食べ物や環境といった外的要因より、内側の問題、体そのものの力、「受信するアンテナ」が鈍っているせいではないでしょうか。

 近代がつくりだしたアートは視覚優先でした。それが長い間続いてきて、ようやく最近インタラクティブアートのようなものが登場しています。これをさらに進めて、訪れた人が主役になるアートをつくりたい。聴いて、嗅いで、触って、体全体で感じてもらう展示を狙っています。

 五感がピリピリしてくると、体の奥に眠っているはずの「六感」が呼び覚まされるはず。それは、インスピレーションや創造力の源、人間が生きる力そのものにつながっていると思います。人の体の奥に潜む深い森は、具現化されるのを待っている。それがこの企画のテーマなのです。
「六感の森」参加アーティストたちの作品。右上から時計回りに「驚き盤」(岩井俊雄/古川タク)、「お告げ石」(Dr.オーヤマ)、「光の生命」(馬場美次)、「磁場修正計画」(伊丹 裕)、「植物の新しい提案」(三津間智子)、「触覚と臭覚ファニチャー」(大薮慶子)
問「参加アーティストは、実に多彩な顔ぶれですね」
 なかには以前からの知人もいますけれど、たまたま作品を目にして惹(ひ)かれた作家に声を掛けたりして、25人が集まりました。著名な人もいれば、作品を展示するのは初めてという人もいます。それこそ、第六感を頼りに探し出したアーティストたちです。

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