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クリエーターたちの挑戦
Tomita Jun
トミタ・ジュンさん(建築・プロダクトデザイナー)
新しい「ジャパンデザイン」の世界を模索する
lead
問「アティモントとは、どういうレーベルなのでしょう」
 僕はこれまで、メガネ、時計をはじめ、さまざまなメーカーとコラボレートし、いろいろな仕事をしてきました。それぞれの業界には、それぞれ特有のデザイン用語があり、業界の常識がありますが、その境界を踏み超えていきたい。そして、多様なアイテムを通じて、一貫したスタイルのある世界を確立したいと考えています。

 それをくくるレーベルが、「アティモント」。あえてトミタという個人名を冠していないのは、発展性を考えているからです。将来、僕以外のさまざまなアーティストのソフト、アイデアを取り入れていくこともイメージして。
上/「エアロカプセル」コンセプトは「宇宙を漂うカプセル」。標準時刻の情報を電波でキャッチし、自動修正する
左/「メッセンジャー・レノ」ジャケットを着たおじさんのような、伝言機能付き目覚まし時計
 アティモント(atimont)とは「atmosphere of time and moment」を意味します。時間の流れがあり、瞬間があって、それをとりまく雰囲気。さらに「time(時間)」の背後には「history(歴史)」が存在します。同時に、「場所」というファクターもある。日本、あるいは東京というロケーションにおける時間であり、瞬間なのです。

 デザインには、時間と空間における「位置付け」がとても重要だと思う。歴史や地域性の裏付けがあってこそ、オリジナリティーが生まれるはずだし、そういう流れのなかに地歩を築かなければ、理解も評価も得られないでしょう。今の日本では、伝統的な感覚や考え方を切り捨てて、自分のバックグラウンドと何の関連もない、海外のデザインの安易な模倣が増えている気がする。「ジャパンデザイン」のアイデンティティーが希薄になってはいないか、とても危惧(ぐ)しています。
「オーパスデザイン」アイウェア
上/「Uテンプル・タイプ」弦のパーツに強度と弾性を持たせており、変形しにくく、横から見たとき軽やか
左/「ワイヤーリム・タイプ」フレームが見えないほど細いのに強度があり、顔の形にフィットするメガネ

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