TOPLiving Styleクリエーターたちの挑戦

クリエーターたちの挑戦
Toshie Suzuki
鈴木 敏恵さん(未来教育デザイナー、建築家)
「教育」は、未来の人間をつくる「究極のデザイン」
lead
問「もともとは建築家としてスタートしたのですよね」
 子供のころから、ものづくりが好きだったんです。町工場の娘で、何の変哲もない硬い鉄板が、魔法のように生まれ変わるさまを見て育ったせいでしょうか。図画工作が大好きで、その延長にあったのが建築でした。建築って理系の学問のように思われがちだけど、図画工作の最たるものでしょう。
せんだん保育園、施工中の鈴木さん
 ただ、建築といっても、住宅を設計しようとは思いませんでした。住宅をつくって幸せにできるのは、せいぜい3、4人。でも、学校や病院であれば、1000人、2000人の役に立てるだけでなく、そこで学び、いやされた人々を通じて、未来の創造にもつながっていくでしょう。運良く、公共建築を数多く手がける建築事務所にめぐり合い、学校建築に携わるようになったんです。

 現代の学校には、コンピューターやオーディオ・ビジュアル機器が欠かせません。学校建築も、ただの入れ物ではなく、情報機器を使った教育や学生生活を包み込み、サポートするものでなくては駄目です。そこで私は、日本で最初のインテリジェントスクールを設計。このことが、世に出るきっかけになりました。

 「インテリジェント」を、「情報化」と訳すのは間違いです。「賢い建物」ってあると思うんですよ。知性や教養を感じさせるとか、心に響く建物。さりげなく安全に気を配られていて、簡単に使えるとかね。デジタルな「情報化」がすべてではないんです。
相洋中高等学校校舎「相洋インテリジェントセンター21」メディアセンター
問「建築から教育へと活動の場を広げた理由は」
 建物と仕組みをつくったのに、それをどう使うかは「知らないよ」とは言えないでしょう。

 私は何よりもまず、デザイナーです。デザインとは未来を生み出すことです。そして、教育とは未来の人間をつくること。教育は、究極のデザインなんです。建物をつくるのも、教育方法をつくるのも、私にとっては同じことなんですよ。

おすすめ情報(PR)